日本の伝統は美しい。美術品のような「塩野」の和菓子

「きれいな飾り物ですね」、和菓子店でそのような反応をされる外国人の方を以前見たことがあります。

和菓子といえば日本の伝統文化の一つ。仕事先でのお得意様や目上の方へお土産、時には自分へのご褒美など必要になる場面は誰にでもはあるはず。しかし、老舗和菓子店といえば気軽には入りづらいイメージが多いです。

多数の和菓子店がある東京。中でも赤坂にある「塩野」は、東京の中でも有名な老舗です。昭和22年創業。著名人も訪れる有名和菓子 店ですが、一般の方も多く訪れ人気商品はすぐに売れきれてしまうほどです。

なぜ塩野は多くの人から愛されているのか?魅力は一体何なのか?

塩野の人気の和菓子もご紹介しつつ、解説していきたいと思います。

塩野の特徴

国会議事堂や首相官邸、赤坂御苑などがある街、赤坂。

そこに「塩野」があります。そのため、塩野の和菓子は政財界の関係者や皇室関係者からも長年愛されています。塩野という店名は初代社長の以前の勤め先から一文字、初代社長の幼少の頃の名字から一文字ずつとったそうです。

手土産としても人気の「塩野」の和菓子。和菓子好きにはもちろんのこと、派手すぎず可愛らしい見た目は外国人にも喜ばれます。和菓子の見た目の美しさだけでなく、素材を活かした繊細な味わいも多くのひとから愛される人気の一つです。

季節の和菓子も作っていて、季節感のあるやさしい色合いは茶道家のお茶会のお菓子としても活用されています。

塩野の店内

通りに面している塩野の店構えは、歴史を物語る風情があります。塩野の店内には大きなガラス張りのショーウィンドウがあり、生菓子や御菓子が美しくプレゼンテーションされています。

数々の和菓子が並ぶ中、ひときわ目を引くのは季節の御菓子たち。まるで一品料理の様に、一つ一つ名前が書いてある木札の隣に並べてあります。

テイクアウトのみなので店内で和菓子を食べることはできませんが、和菓子を選んでいる間や包んでもらっている間などにお茶をいただけたりします。サービスや気づかいが素晴らしいのも「塩野」の魅力の一つです。尚、店内の写真撮影はできないようです。

塩野の人気和菓子メニュー

赤坂まで足を伸ばす価値があるほど美味しい「塩野」の和菓子。

和菓子の種類はたくさんあります。キラキラした宝石のような和菓子から季節を感じる和菓子まで、数多くの和菓子からお気に入りを選ぶのは大変です。たくさんの美しく美味しい塩野の和菓子の中から、不動の人気和菓子を3つご紹介致します。

塩野 どらやき

どらやきといえば、「塩野 どらやき」。きつね色に焼かれた厚めの皮はふんわりとした食感。中の餡は大粒の大納言小豆が使用されていて、食感も楽しめます。これぞ、まさしく正統派どらやき。存在感のある姿が印象的な「どらやき」ですが、中の餡にはハチミツも練り込まれていて、上品で控えめな甘さは男性からも好評です。甘いもの好きにも、甘いものが苦手な人でも、送る人を選ばない不動の人気和菓子です。

商品名 塩野 どらやき
値段  1個 260円(税込み)

塩野 栗羊羹

こちらもどらやきに負けていません。塩野の羊羹は「塩野羊羹」「京の梅」「栗羊羹」の3種類あります。どの羊羹も厳選された素材を使用し、熟練の業で丁寧に煮詰めた羊羹を使用しています。わずかな雑味もない濃厚な味わいは、絶品です。ちょっと変わったぬばたまという種類や季節限定で水羊羹なども出るようです。

中でも、オススメなのが「栗羊羹」。こし餡の中にずっしりとした存在感のある栗がゴロゴロ、ほっくりした栗がこれでもかというぐらい入っている栗が主役の羊羹です。栗の風味と羊羹生地の甘みは絶妙なバランスです。

商品名 塩野 栗羊羹
値段  大棹1棹 4,100円(税込み)

塩野 最中

不動の人気者の中でも美しい見た目が印象的な和菓子「最中」。こおばしく、パリッとしている皮の中にはしっとり滑らかな餡が入っています。職人さんが一つ一つ丁寧に手で詰めた「塩野 最中」は、上品装いで高級感漂う最高級品です。

そんな、「最中」は取引先のお得意様や上司へのお土産などに人気和菓子です。

種類は3種類あります。

  • 「栗最中」:数寄屋造りの屋根の様な紋の皮が特徴です。粒あんと刻まれた栗が練り込まれていて、奥行きのある味。
  • 「常磐松最中」:一口サイズで食べやすいのが特徴です。小さいですが、おもすぎない口当たりの上品な粒あんがぎっしり詰まっています。
  • 「菊最中」:花びらを繊細に再現した美しい菊の紋が特徴です。小豆たっぷり入っていて食感も楽しく、飽きない最中です。大きさは、常磐最中の倍あります。

商品名 塩野 常磐最中/栗最中/菊最中
値段  1個 145円/260円/260円(税込み)

塩野のその他の和菓子商品を一挙ご紹介

どらやき、羊羹、最中以外にも干菓子、大福、季節の御菓子なども人気です。季節の御菓子は色とりどりの美しいものや鮮やかなものだけでなく可愛いキャラクターまでたくさんの商品があります。

塩野の干菓子は季節によって内容が変わり、特に春の桜は人気。生菓子は常時12~13種類あり、季節によって色合いが変わって芸術的。見事です。

豆大福はこしあん。老舗の有名店だと感じられる味です。他にもコーヒーに合う焼き菓子や焼きまんじゅうも見逃せません。

例)2020年10月季節の生菓子に「ハロウィン」が!

  • はろうぃんセット:おばけ(薯蕷饅頭)とかぼちゃ(煉切製)のセット。(10/1~31)
  • 生菓子「はろうぃん」(10/15~31)

季節別にみる塩野の和菓子

塩野の和菓子は干菓子や生菓子も季節を楽しめますが、より季節を感じられるものをご紹介します。

春といえば桜餅。塩野の桜餅は道明寺桜餅と桜餅が用意されています。汗ばむ陽気になる初夏頃には柏餅やちまきも販売しますよ。秋は塩野の団子で月見団子はいかがでしょう?塩野の冬と言えば菱葩餅(ひしはなびらもち)!東京で作り始めたのは塩野の初代だそうですよ。

塩野の和菓子は関東風も関西風も用意している場合が多いですね。

塩野の和菓子は通販で購入できる?

塩野に行きたいけど中々東京まで足を運ぶのが難しい!

でも、「塩野」の和菓子は食べたい!そう思われる方はたくさんいると思います。しかし、残念ながら塩野ではネット通販などでは和菓子を購入できません。店舗は赤坂に一店のみでお取り寄せもできませんので、直接訪れるしか和菓子を買う方法はありません。

追記:商品によっては配送情報が出てくるものもあり、配送は可能となっているようです。電話かファックスでの注文となります。詳細は電話(03-3582-1881)で問い合わせてみましょう。

店舗を訪問する場合、塩野は職人さんが全て手作りかつ店舗で作っているからこそ新鮮で美味しいのです。人気商品は早い時だと15:00には売り切れてしまっているそうなので、季節限定の和菓子を手に入れたい時には早めに訪れた方がいいかもしれません。

塩野は予約できる?

人気商品はすぐに売り切れてしまう、「塩野」の和菓子。せっかく訪れたのに、お目当ての商品が売り切れでは悲しいですよね。そんな皆様に嬉しいお知らせです。

実は、和菓子の予約できます!そして、嬉しいことに「商品一つからの予約も可能」です!老舗なのにサービスが素晴らしく、気楽に和菓子を買えるお店です。電話番号は03-3582-1881です。

御菓子司塩野[まとめ]

全て手作りで、美味しいと評判の塩野のお菓子。ぜひ食べてみて下さいね。

尚、建物の老朽化が理由で、塩野では2018年から建て替え工事中で仮店舗での営業をしています。令和3年5月下旬頃に元の場所で店舗兼工場として再開する予定だそうですので、元の場所での再開予定も楽しみですね。

店舗情報
店名: 御菓子司塩野

住所: 〒107-0052 東京都港区赤坂2-13-2

営業時間: 平日 9:00~19:00、土曜・祝日 9:00~17:00

定休日:日曜日