福岡「湖月堂」本店の喫茶去で楽しむ和スイーツ

「湖月堂」は、明治28年に八幡製鉄所や炭鉱の街として活気あふれる北九州・小倉の地に創業しました。正月の祝いに贈られる栗饅頭を作り始めたところ、大変人気となったそうです。

当時から100余年あまり続く老舗の和菓子屋さんです。現在は、食事や和スイーツを楽しめる、300席近い喫茶を本店に併設。湖月堂は、福岡の人々に親しまれているのです。

今回は、地元の人が愛してやまない「湖月堂」の魅力に迫ります。

福岡県で長く愛されている老舗の和菓子屋「湖月堂」

「湖月堂」の創業は明治28年(1895年)、八幡製鉄所や炭鉱で栄えた街「小倉」に菓子職人・小野順一郎がお店を構えたのが始まりです。創業当時から作る、縁起物の栗を包んだ「栗饅頭」が好評となり、お店は大人気だったそうです。

昔から地元の人に愛されるお店だったのですね。多くの人が行き交う目抜き通りの魚町にお店を構え、現在も「栗饅頭」を作り続けています。

「湖月堂」の屋号は、森鴎外の「小倉日記」にも登場する、小倉第十二師団二代目師団長だった井上光中将に命名をしてもらったそうです。48歳と最年少で師団長に任命された方で、軍医部長だった森鴎外の上司だった井上師団長。

創業者の小野順一郎とよく碁の対局をしていたそうです。仲の良い友達だったのでしょうか。歴史を感じますね。

小野氏が屋号を相談したところ、「湖月堂」と命名したそうです。名前の由来は、江戸前期に活躍した古典学者、北村季吟の源氏物語注釈書「湖月抄」です。

石山寺で琵琶湖の月をみた紫式部が興を催し、源氏物語の須磨の巻を書き始めたと言われています。この伝説に由来し、空に輝く月と湖に輝く月を「湖月堂」のロゴにしました。

それから100余年あまり。今も変わらずに福岡で愛される和菓子屋として、「湖月堂」は、沢山の和菓子を作り続けています。福岡でたくさんの人に愛され続けている証拠ですね。

「湖月堂」では、栗を丸っと包んだ栗饅頭や渋皮付きの栗を一粒包んだ「一つ栗」、厳選された赤小豆を使用した餡をパイ生地で包みこんだ「ぎおん太鼓」なども人気です。

他にも、バームクーヘンやカステラ、丸ぼうろ、どら焼きなど定番のお菓子も販売しています。

「湖月堂」の看板商品は栗饅頭

日本古来から縁起物として出陣や勝利の祝いとして食べられてきた「かちぐり(勝栗)」。創業当時の小倉でも、正月の祝儀にも使われ、縁起が良い物として食べられてきました。

その勝栗を丸っと一粒包んだ「栗饅頭」が「湖月堂」の看板商品です。色や形、食感を大事に現在も作り続けています。

小判の形をし、表面が艶やかな湖月堂の「栗饅頭」。しっとりとした餡に蜜漬けした栗を練り込み、創業当時から守る「湖月堂」の独自製法で作っています。

ツヤっとした表面を見るだけで、美味しそうな予感がするお饅頭です。くりがほんのりと口に広がり、甘い時間を楽しませてくれます。

100年以上たった今でも「湖月堂」の栗饅頭は、地元の人々に愛され続けているのです。

「湖月堂」本店には「喫茶去」という300席程の甘味処も

「湖月堂」の本店があるのは、創業当時から変わらぬ小倉の魚町です。現在は、「喫茶去」という重厚で落ち着いた雰囲気の喫茶店を併設しています。和のスイーツや和食、洋食メニューが味わえるお店です。

ハンバーグやハッシュドビーフなどの洋食膳、天刺し膳や湖月蒸しと季節のちらし寿司など美味しそうなメニューばかり。

さらに、和菓子屋らしい贅沢なぜんざいからパフェやケーキなどのスイーツも用意。ランチやディナーだけでなく、おやつの甘い物を食べにくる人も多いです。

夏に食べられる和のかき氷も見逃せません。

かき氷に栗のクリームをかけたモンブランかき氷や贅沢なお茶の香りが楽しめる宇治抹茶のかき氷、素朴な味わいがなんとも言えないきなこもちのかき氷などが人気。

落ち着いたソファ席で、友達と話始めたら帰るのを忘れてしまいそうです。観光ついでに一休憩にもおすすめ。ぜひ訪れてみてくださいね。

湖月堂の人気メニューは?

看板商品の「栗饅頭」をはじめ、カステラやどら焼き、羊羹など様々な和菓子を作っている湖月堂。しっとりとしたバームクーヘンも気になります。

ここでは、湖月堂の人気スイーツをご紹介します。

栗饅頭

一番人気はやはり「栗饅頭」。むき栗を蜜漬けしたものを餡に練り込み、きれいな小判型に仕上げています。表面は艶やかに焼き上げられ、お祝いや土産にと人気の和菓子です。

喫茶去に訪れても、帰りに名物の栗饅頭を買って帰るのを忘れずに。もちろん1個から販売されているので気軽に購入できますよ。

栗饅頭
10個入 1,188円(税込)
15個入 1,793円(税込)
20個入 2,376円(税込)
25個入 2,981円(税込)
30個入 3,564円(税込)

ぎおん太鼓

ほんのりと甘い餡をパイ生地で包んで焼き上げたお菓子「ぎおん太鼓」。赤小豆を使った餡子はあっさりと仕上げ、良質なバターを使ったパイ生地に合わせています。

太鼓の祇園で有名な小倉祇園祭りをヒントに太鼓の形に作りました。和と洋の調和の取れたお菓子として子供から大人まで人気です。日本茶やコーヒー、紅茶と食べれば、美味しいひと時を楽しめます。

ぎおん太鼓
7個入 1,080円(税込)
10個入 1,620円(税込)
14個入 2,160円(税込)
15個入 2,376円(税込)
20個入 3,240円(税込)
30個入 4,752円(税込)

一つ栗

渋皮のついた栗をアク抜きし、柔らかく煮込む日本料理の伝統製法を使い、優しい味わいににあげました。渋皮煮の柔らかい栗を餡と皮で包んで仕上げた「一つ栗」。

選び抜かれた栗が生み出す、素朴でコクのある味わいが楽しめるお饅頭です。名前の由来は、いがくりの中にくりが一つだけ入った物を「一つ栗」と呼ぶところからきています。

生地にはったいこ(大麦)を練り込んだ、「麦こがし」もあります。

一つ栗
6個入 1,620円(税込)
8個入 2,160円(税込)
10個入 2,700円(税込)
12個入 3,240円(税込)

麦こがし
6個入 1,620円(税込)
8個入 2,160円(税込)
10個入 2,700円(税込)
12個入 3,240円(税込)

「湖月堂」のお菓子は通販/お取り寄せできる?

「湖月堂」のお菓子は、公式のオンラインショップから購入ができます。福岡のお店まで行かずとも、取り寄せできるのは嬉しいですね。

また、井筒屋のオンラインショッピングからも栗饅頭とぎおん太鼓などが販売しています。九州のお土産を取り扱っている「九州発おみやげ街道」は、栗饅頭を扱っています。

栗饅頭、一つ栗、ぎおん太鼓がセットになった湖月堂の銘菓の詰め合わせなど、受験シーズンやお祝いごとの贈り物に栗を使った和菓子を送ってみませんか?

「湖月堂」の店舗情報と行き方

「湖月堂」の本店は、小倉駅からたったの3分ほど。賑やかな商店街にあるので、迷うこともないでしょう。

本店に併設された「喫茶去」は、重厚で落ち着いた雰囲気です。普段のお茶にゆっくりとするのも良いし、お祝いごとや贅沢な1日を過ごしたい時にもおすすめです。

最近ですが、「喫茶去」にWi-fiや電源も使えるように整えたそう。お客さんの声に応えてくれた嬉しいサービスですね。

また、小倉の南にある湖月堂徳力店でも喫茶を営業しています。本店のように広くはありませんが、ゆったりとしたスペースで、ぜんざいやコーヒーを楽しめます。

店舗は北九州を中心に、福岡や山口、大分などに展開。今でも地元の人から人気のあるお店なんですね。

北九州でも人気の和菓子屋さん。ぜひ訪れてみたいですね。

店舗情報
店名:湖月堂 本店
住所:北九州市小倉北区魚町1-3-11
営業時間:9:00~19:00
本店喫茶10:30~19:00(18:15オーダーストップ)
※3Fご予約のお客様は21:00まで

定休日:無休