2021年6月12日、埼玉県吉川美南に世界的パティシエ・ショコラティエ辻口 博啓氏が手がけるショコラトリー「LE CHOCOLAT DE H（ル ショコラ ドゥ アッシュ） イオンタウン吉川美南店」がオープン。
ル ショコラ ドゥ アッシュでは、2021年に本格的にペルーで自社農園を取得予定。栽培・熟成発酵まで一貫管理したオーガニックカカオ豆を使用して商品を作り上げている。ショコラや生菓子、焼き菓子などを豊富に取り揃えるほか、併設されるカフェではそれらこだわりのスイーツを楽しめる。カカオの焙煎や、タブレットができあがるまでの工程を眺められる日本発FARM to BARショコラブティックであることも大きな魅力となっている。
今回は、辻口氏のこだわりが詰まったル ショコラ ドゥ アッシュ イオンタウン吉川美南店の素敵な空間や、スイーツをご紹介する。
世界的ショコラティエが手がけた新店舗がオープン
豊かな自然が溢れる三重県湯の山にあるアクアイグニスが、このたび関東に初出店。その名も「アクアイグニス吉川美南」。美味しさ、喜び、美、健康をテーマに、確かな腕をもつ一流シェフの監修による料理。癒し空間でのエステやマッサージによるリラクゼーションを受けることができる。
また施設内には、地下1,500mから湧出する天然温泉もあり、内湯、寝ころびの湯、露天風呂とさまざまなシーンを用意。ゆったりと寛ぐことのできる空間は、心身のつかれを芯から癒し、ほぐしてもくれる。
そのアクアイグニス吉川美南にオープンしたのが、辻口 博啓氏が手がけるショコラトリー「LE CHOCOLAT DE H（ル ショコラ ドゥ アッシュ）イオンタウン吉川美南店」だ。
ル ショコラ ドゥ アッシュは2003年、六本木ヒルズ内に初めての店舗を構えたところからはじまる。その後は銀座へと移転し、現在は銀座本店と、2012年4月にオープンした渋谷ヒカリエ ShinQs店（東横のれん街地下2階）の2店舗を構えている。そして今回、国内3店舗目となるイオンタウン吉川美南店を新たにオープンすることとなった。
イオンタウン吉川美南店では、ル ショコラ ドゥ アッシュの創業時からともに開発を行い、辻口氏の右腕ともいわれる若林 繁氏がスーシェフを務める。1階にはショップがあり、2階には81席あるカフェテリアを併設。銀座本店や渋谷店とは異なるル ショコラ ドゥ アッシュの魅力を贅沢に堪能できる、開放的で広々とした空間となっている。
作り手たちの愛情が詰まった、こだわりのショコラ
ル ショコラ ドゥ アッシュは、フランスのパリで開催される世界最大のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」で、2013年から2019年にかけ、7年連続最高位を獲得している。これは、辻口氏が率いるル ショコラ ドゥ アッシュのこれまでの歩みが確かなものであったことを意味している。
ショコラの命であるカカオ豆に強いこだわりを抱き、ペルーに10ha（東京ドーム約2個分）もの広さの自社農園を取得予定。そこまでカカオに強くこだわる理由は、カカオは産地や品種によって味が大きく異なるから。また、栽培する土壌や気候による影響も大きい。それほど繊細なカカオは、限りない可能性を秘めているともいえる。辻口氏は理想的なカカオ豆を追い求めて、カカオ文化の豊かなペルーへと足を運び、そのペルーの地で自らの理想に敵うカカオのオーガニック農園に出合ったのだ。
自らの足で探して見つけた特別な農園で大切に育てられたカカオ豆は、力強くて奥深い香りと味わいがある。愛情をたっぷりと吸収したカカオ豆に、辻口氏が生まれ育った日本ならではの素材、味噌や米糀などを融合させることで、唯一無二のオリジナルなショコラが生まれるのだ。
ちなみに「LE CHOCOLAT DE H」という店名の由来は、辻口氏の名前である「HIRONOBU」の頭文字「H」のフランス語である「アッシュ」から名付けられた。しずくのかたちをしたロゴマークは、古代より人々の生活と深く関わってきたチョコレートの原液を「一滴のしずく」と捉え、その「しずく」と店名の「H」を融合して生まれたデザインなのだそう。
ル ショコラ ドゥ アッシュのショコラは、作り手たちの愛情をたっぷり注がれ、溢れ、こぼれ落ちたそのしずくのようなものなのかもしれない。一つのショコラに、作り手たちの想いが濃縮されている。それは、多くの人たちを心から魅了し、豊かな気持ちにさせている理由でもあるだろう。
さらなる飛躍を目指し、誕生したイオンタウン吉川美南店
イオンタウン吉川美南店の誕生は、ル ショコラ ドゥ アッシュを、より世界に誇れるショコラブランドへと成長させるための大きな一歩になる、と辻口氏は話す。そして、ブランドを確立するための強みに「FARM to BAR（ファーム トゥー バー）」を挙げている。
FARM to BARとは、カカオの栽培から製造までの全ての工程を一貫して行う生産方法のことである。ル ショコラ ドゥ アッシュは、このFARM to BARにとても力を入れている。
また、施設内には辻口氏の人気ベーカリー「Mariage de farine（マリアージュ ドゥ ファリーヌ）」も同時オープン。厳選した小麦を使用したこだわりのパンは、小麦の深い旨みが際立つ。その香ばしい豊かな風味は、これまで食べきたパンの概念を大きく覆させられるほど。ぜひ焼き立てを、イートインで味わいたい。
非日常を味わえる、ゆったりとした贅沢空間
ル ショコラ ドゥ アッシュイオンタウン吉川美南店では、1階にショップを構え、2階にカフェテリアを併設。
ル ショコラ ドゥ アッシュのシグネチャーともいえるボンボンショコラも豊富に揃う。素材にこだわり、香りや風味、口どけなど、一粒一粒それぞれに異なる魅力を宿すショコラは、一粒から購入可能。
1階のショップは、2階のカフェテリアと同じくとても広々とした空間となっている。
「どのお菓子にしようか」。そんな風に、ゆっくりと考えながら選ぶことができるのは嬉しい。店舗限定の商品も多数ラインナップしていて、ショコラを生かしたプチガトーやアントルメはパティスリーならではの品揃えを誇る。また、72％と56％の異なるカカオ分が味わえるノワール ショコラをはじめ10種類を取り揃えたマカロン、ガナッシュをサブレでサンドした「ショコラブリック」、ドライフルーツやナッツを加えた「ショコラクロッカン」など、新作も用意されている。
日本発「FARM to BAR（ファーム トゥー バー）」ショコラブティック
イオンタウン吉川美南店の魅力は、ゆったりとくつろげる贅沢な空間や、スイーツやドリンクなど豊富なメニューが取り揃えてあることが挙げられる。しかしそのなかでも一際目を引くのは、2階のカフェテリアの吹き抜けから、1階にあるFARM to BARの工程を眺められることだ。
日頃、わたしたちが何気なく口にする一枚のタブレットショコラができるまでには、いくつもの工程がある。
農園で収穫されたカカオはまず、ゴミや石など不要なものを取り除くためにクリーナーにかけられ、高圧蒸気で殺菌をする。次に、カカオ豆を砕いて皮と実を分ける。この実がカカオニブと呼ばれるもので、ショコラの原材料となる。そして、カカオニブの香りを引き出すために焙煎をし、数種類をブレンドする。これによって、ショコラができあがったときの風味がより豊かなものとなるのだ。
ブレンドしたカカオニブは、大きなローラーの機械ですり潰され、ドロドロとした液状となる。その見た目はまるで、ショコラが液体になったような茶色をしている。そこからさらに、舌触りをなめらかにするためにコンチング（練り上げ）を行い、製型し、やっと一枚のショコラができあがる。
この全ての工程を、この店舗のみで見ることができるのはとても貴重で面白い。ル ショコラ ドゥ アッシュならではの大胆な演出と試みは、お店に訪れる人々の五感を刺激し、楽しませ、そしてより記憶に深く刻まれることにもつながる。
2階のカフェテリアは、ゆったりとしたスペースに81席を用意。大きな窓から降り注ぐ光が開放的な雰囲気を演出しながらも、シックな内装が落ち着いた印象を与える。友人や恋人、家族などと一緒にスイーツを嗜むもよし、一人でゆっくりとお茶をするにもちょうどいい。
カフェメニューは、ル ショコラ ドゥ アッシュこだわりのケーキやショコラをはじめ、コーヒーや紅茶などのドリンク、ソフトクリーム、ホットサンドなどの軽食もある。また、ショコラトリーならではのこだわりのチョコレートドリンクなど、ショコラ好きを満足させるメニューも豊富。
カフェテリア奥のガラス張りのプライベートスペースでは、各種セミナーや、スペシャルなデザートが用意される。開放的なスペースでこだわりのスイーツたちに舌鼓を打ちながら、日々の喧騒から離れる時間もときには必要だ。
ペルーにある自社農園の人たちと、日本の職人たち。国境を越えて、ル ショコラ ドゥ アッシュに関わる全ての人たちによって紡ぎ出されるショコラ。イオンタウン吉川美南店は、ル ショコラ ドゥ アッシュの新たな歴史の幕開けでもある。
住所:埼玉県吉川市美南3-25-1 1・2F
定休日:イオンタウン吉川美南店に準ずる
営業時間: 11:00～19:00（LO18:30）
