フランス菓子メゾン、ルノートルの
スペシャリテ「フイユ・ドトンヌ」。
一口食べると芳醇なショコラの風味が
口いっぱいに広がって、
幸せな時間へと運んでくれる。


思春期の娘の心は
近頃ちょっと、複雑だ。
なにかありそうだな、と声をかけるも
「大丈夫」としか返ってこない。

「おやつの時間にしよっか」
そう言って、わたしは
お茶とケーキを準備する。
すると閉じていた娘の心が小さく開いた。

「ママ、ちょっと聞いてくれる?」
そう言って娘は
学校での出来事を少しずつ話しはじめた。


こんなとき、
わたしはいつも、やってしまう。

娘のために、
なにかいいアドバイスをしなくちゃ。
そう思って、つい
「でもさ、それってさ」
と、余計な口を挟んでしまうのだ。

結局、
「ママは全然わかってくれない!」
そう言って娘は話すのをやめてしまう。

高校生のころ、友人から
「ただ聞いてほしいだけなんだよね」
そう言われた日のことが思い出される。
あのとき、あの友人は
わたしになにか言ってほしくて
話してくれたんじゃない。
ただ聞いてほしい。
それだけだったんだ。

その夜、
「話を聴くって、むずかしいね」
そうついぽろっとパパにこぼした。
するとパパは、
「否定せず、ただ聴くことを
大切にしたらいいと思うよ」と言った。

そうすればきっと相手は、
「あ、ちゃんと聞いてもらえてる」って
安心して話せると思うから、と。

今日のおやつは
ルノートルのフイユ・ドトンヌ。
お茶を淹れて、
娘の話にゆっくりと
ただ、耳をかたむけてみる。

わたしはずっと、
会話は「話すことだ」
と思っていたけれど、
ほんとは「聴くこと」のほうが
うんと大切なのかもしれない。

話し終えた娘の表情が
そのことを教えてくれた。

夫のスイーツチョイスとお茶の用意

LENÔTRE<ルノートル

フランス菓子界の至宝と称される
ガストン・ルノートル氏が創設した
世界的メゾン「ルノートル」。
本店はフランスにあり、
日本では銀座三越に店舗を構える。

確かな実績と技術、そして
卓越した才能を持ち合わせた
パティシエたちの手により生み出される、
先進的でありつつもクラシックなスイーツたちは、
洋菓子の本場フランスでも高く評価され、
多くの人たちに愛され続けている。

フイユ・メゾン

ルノートルのスペシャリテ「フイユ・ドトンヌ」。

厳選された素材と確かな技術により
生み出された一品は、
ムースショコラの芳醇な風味と
メレンゲを使用した軽やかな食感に、思わずうっとり。
濃厚でありながら後味はとてもライト。
職人の手により作られる
繊細なチョコレート細工も印象的だ。

よく合うお茶

ルノートルのフイユ・ドトンヌのペアリングは、
深煎りの珈琲がおすすめ。

苦味が強くてコク深い深煎り珈琲は、
酸味は控えめで濃厚な味わいが特徴。
ルノートルの芳醇なショコラの風味を引き立てつつ、
キリッと全体を引き締める最高のペアリング。

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