りんごの栽培にこだわるタムラファームは、タムラファーム株式会社が運営する青森県弘前市にあるりんご農園である。さらに、自社でりんごの流通・販売も行っている。
「より健康的でおいしいりんごを皆様にお届けしたい」そんな一心でりんごの生産から流通・販売までおこなうタムラファーム
今回は、こだわり生産者自身が美味しいと感じるまで作成に試行錯誤をかさね、メディアでもこぞって取り上げられるほど人気のアップルパイを特集する。
青森の美味しいりんごを届けたい。赤いアップルパイの魅力
タムラファームの代表取締役である田村氏はかつて青森・弘前にある青果市場で働いていた。営業として全国を飛び回っている中で悔しい思いをした、と語ってくれた。
「青森のりんごよりも山形、長野、福島の方が完熟したりんごで味が美味しい、とお客様に言われることが多い」
そこから自分でおいしいりんごを流通させたい。そんな想いで30歳に一念発起し、勤めていた青果市場を退職したのちに自身で一からりんご農園を始めた。
自身で美味しいりんごを試行錯誤しながら生産している上で、生食としてのおいしいりんごだけでなく生食以外の手段でもりんごを楽しんでもらいたい、と感じるようになってきた。
そこで赤く色づく紅玉を使ったアップルパイを考案し、今ではタムラファームの目玉商品となっている。また、この紅玉のアップルパイは情報番組などのメディアに多く取り上げられている。さらに日本のスイーツ100選にも選ばれた。
タムラファームのアップルパイは、紅玉という品種のりんごを使っている。このアップルパイのこだわりは、この紅玉を利用してアップルパイを作っているという点だ。
紅玉は、アメリカ原産のりんご日本には明治時代の初めに入ってきた。大きさは、我々がスーパーなどでよく見かけるりんごよりもやや小さめで片手に収まるくらいである。名前の通り、皮は真っ赤なりんごだ。
この紅玉は、日本で流通している一般的な品種であるサンフジと比較すると味は酸味がやや強めだ。また、煮た時の食感がしっかりしており、喉を通る感覚がある。
田村氏は、紅玉こそスイーツに向いているりんごだと確信した。
夫婦二人三脚で作った赤い紅玉のアップルパイ
「アップルパイが食べたい」
田村氏がりんご農園を初めてしばらく経過したころに強く思うようになったという。それは、田村氏の幼少期に近所のおばさんからもらったアップルパイの味が忘れらなく、ふとした瞬間にあのとき食べたアップルパイをもう一度食べたいと感じていたという。
田村夫人は、りんご農家になって23年、田村氏からずっとリクエストされていた”幼少期に食べたアップルパイ”を作るべく、さまざまな調理法やりんごの品種で作り続けたという。
その過程で、洋菓子店のパティシエが作るようなアップルパイのレシピを取り入れたり、プロの味に近づけようと試みたこともあった。
しかし、あの味には近づけなかったという。
「ケーキ屋のものはコテコテしていてちょっと食べるとお腹いっぱいになっていた。農家のおばさんからあるときもらったアップルパイがシンプルで美味しかった。いくらでも食べれると思った」
そんなアップルパイを作るべく、ある時シナモンを抜いたアップルパイを婦人が作った。「これだ、これならいくらでも食べられる」と思った。こうしてタムラファーム自慢のアップルパイが出来上がった。
紅玉のほどよい酸味
タムラファームが提供するアップルパイの大きさは、片手におさまるほどの大きさでさほど大きいものではない。見た目は非常にシンプルだ。しかし、他と決定的に違うのが見た目だ。アップルパイを割ると中のりんごが赤く色づいている。非常に珍しい見た目だ。
赤く色づくのは、ソテーして寝かせることで皮から赤い色がでてくるという。また、寝かせている間に果肉に甘さが閉じ込められる。
紅玉という品種は果肉がしっかりしているため、アップルパイを一口くちにするとしっとりしていながらもしっかりと歯ごたえがある。
また酸味の強い品種であることと、スイーツにバターを大量に加えていないことやシナモン不使用なことからさっぱりとしたアップルパイに仕上がっている。
また、はちみつとカルバトスというフランス産のブランデーで香味付けしている。これがりんごの甘酸っぱさを引き立たせている。
いくらでも食べれるアップルパイはこれを指すのか、と筆者も納得である。
タムラファームの焼きたてアップルパイを手に入れるには
東京の浅草にあるまるごとにっぽん内に出店されている店舗では、タムラファームの焼きたてアップルパイを購入することができる。
ほかの方法としては、青森県弘前にある弘前のタムラファーム店舗に出向くか、焼きたてのものではなくなるが、ネットで検索するとさまざまなサイトで通信販売されている。
価格は1つ400円から販売されている。
アップルパイの種類は2つ。
プレーンとアーモンドキャラメライズされているものだ。アーモンドキャラメライズされているものは、アップルパイの生地の底に生キャラメルを塗り、クラッシュアーモンドをまぶして焼きあげている。
プレーンと比較すると、ほんのりと香ばしいアーモンドの香りが口に中で広がる。
ぜひ同時に購入して食べ比べしてみてほしい。
タムラファームの店舗紹介
[box title=”店舗情報” style=”default” box_color=”#c30d23″ title_color=”#FFF” radius=”3″]店名:タムラファーム まるごとにっぽん店
住所:東京都台東区浅草2-6-7
定休日:なし
営業時間:10:00-20:00
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