スキムミルクにデメリットがある?体に悪いって本当?

スキムミルクは低脂肪、低カロリーでタンパク質やカルシウムなどの栄養を豊富に含むことからダイエットをしている人に人気です。

しかし、調べていくとスキムミルクのデメリットや体に悪いのではないか?という声が多いことが分かりました。

本記事では、スキムミルクのデメリット、体に悪いと言われている理由、スキムミルクのメリットについて紹介します。

スキムミルクって何?体に悪いの?

スキムミルクは、生乳から脂肪分と水分を取り除き粉末状にしたものであり、低脂肪で低カロリーなうえに、タンパク質やカルシウムなどの栄養を豊富に含みます。

粉末状ですが、水に溶けやすい性質を持っており、使い方はさまざまです。

しかし良いところばかりではなく、「スキムミルクは体に悪いのではないか?」という声があります。

スキムミルクのデメリットと言われる原因は?

スキムミルクが体に悪いと言われている主な原因は4つです。

・牛の飼料の問題
・牛に与えるホルモン剤や抗生物質の問題
・加工工程や品質管理の危険性
・放射性物質への不安の声も

上記4点のデメリットは健康に関わる部分です。少し専門的にもなりますので、それぞれの見出しに対して、最初の結論部分を読むとわかりやすいと思います。

デメリット1. 牛の飼料の問題

デメリットの1つ目にスキムミルクの原料となる牛の飼料があげられますが、結論から言うと危険視する必要はありません。

しかし、なぜ飼料に問題があると言われているのでしょうか。

その理由としては、牛の飼料に使われている多くの牧草は遺伝子組換え作物だからです。

人間が食べることを想定しておらず農薬や人工肥料が多く使用されていると考えられています。

そのため、その牧草を食べた牛から絞られた生乳で作られているスキムミルクには悪いイメージが付いてしまうのです。

しかし、輸入される飼料は残留農薬について厳しい審査が設けられており合格したものだけが牛の飼料に使われているため、そこまで危険視する必要はないでしょう。

デメリット2.牛に与えるホルモン剤や抗生物質の問題

デメリット2つ目には、ホルモン剤の投与や抗生物質に問題があると言われています。

しかし、結論から言うとそこまで危険視する必要はありません。

なぜなら、ホルモン剤の使用は日本では法律で使用が禁止されているからです。

抗生物質については、乳牛が乳房炎や外傷による治療が必要な場合にのみ、抗生物質を使用します。

搾乳された生乳の出荷は、薬剤投与終了後における定められた一定期間を含めて禁止されているだけでなく、ポジティブリスト制度による規制が徹底されており、出荷生乳中の薬剤検査や残留農薬等についても安全が保たれているからです。

(参考:公益社団法人日本動物用医薬品協会

デメリット3.加工工程や品質管理の危険性

デメリットの3つ目は、加工工程と品質管理について危険性があると言われていますが、結論から言うと危険視する必要はありません。

スキムミルクは、生乳の水分を飛ばし栄養を濃縮させているのが特徴です。

先ほど述べたように、遺伝子組換え作物を食べた牛からの生乳でできたスキムミルクには、「それらの悪い成分も濃縮されているのではないか?」と考えられ、危険なのではないかと言われているのです。

品質管理については、過去に品質管理が徹底されていなかった例もあるようです。

しかし、現在では乳製品に関するマニュアル「HACCP(ハサップ)」により、脱脂粉乳製造工場の衛生管理が徹底されているため品質は安心してよいでしょう。

(参考:HACCPに基づく -脱脂粉乳製造工場の衛生管理マニュアル

デメリット4.放射性物質への不安の声も

スキムミルク のデメリット4つ目として、放射性物質についてです。

国内に流通しているスキムミルクの多くは北海道で作られたものではありますが、放射性物質への不安な声があるようです。

しかし、結論から言うと過度に危険視するほどの放射性物質は検出されていないため安心してよいでしょう。

原料乳の放射性物質については、国が指定している特定の県で生産された原料乳および主要原材料について定期的に検査し、基準値以下であることを確認しています。

また、厚生労働省ではスキムミルクの放射性物質の検査結果を公開し、農林水産省では畜産物の放射性物質の検査結果を公表し問題がないと発表しています。

(参考:厚生労働省
(参考:農林水産省

スキムミルクを摂取しすぎると健康を害する?

スキムミルクは、コップ一杯あたり約80kcal(キロカロリー)あります。

そのため、1日に何杯も飲んでしまってはカロリー過多となり肥満のリスクが上がるため摂取量には注意が必要です。

また、米国のハーバード大学公衆衛生大学院の研究グループが、摂取のし過ぎはパーキンソン病のリスクが高まると発表しています。

研究グループは、なぜパーキンソン病のリスクが上昇するのか、その仕組みはまだ解明できていないとしています。

(参考:yomiDr. ヨミドクター

健康面だけじゃないスキムミルクのデメリット

スキムミルクを使用していく中で、健康面以外でのデメリットを3つ紹介します。

・面倒くさい
・あっさりした味わいが苦手な人も
・保存方法に気を遣う

それぞれについて解説していきます。

計量が面倒くさい

スキムミルクは粉末状のため、水に溶かして飲む際はその都度計量しなければいけません。

牛乳のようにすぐ飲めるわけではないので忙しい朝などでは、手間に感じ面倒くさいと思うのでしょう。

その場合には個包装の物もあるので、選んではいかがでしょうか。

あっさりした味わいが苦手な人も

低脂肪・低カロリーなこともあり、あっさりした味わいが苦手に感じる方もいます。

ほのかに甘みはありますが、牛乳に慣れている人には物足りないかもしれません。

牛乳のような旨みやコクがないので、はちみつなどを入れて甘さを足して飲むのもおすすめです。

保存方法に気を遣う

直射日光が当たらない冷暗所で常温保存できますが、一度封を開けたら1ヶ月以内に使い切るようにしましょう。

使い切れない方は、1本ずつ使い切る個包装もあるので検討してみてはいかがでしょうか。

スキムミルクのメリットや効果は?

これまで主にデメリットについて紹介しましたが 、スキムミルクは栄養価も高くメリットも多いです。続いて、スキムミルクのメリットを5つ紹介します。

メリット1.美肌効果がある

スキムミルクには、たんぱく質とカルシウムが豊富に含まれています。

肌や髪の毛、爪などの原材料になるたんぱく質と、美肌に必要不可欠なカルシウムを一度に摂れるため、スキムミルクは美肌に効果があると言われています。

メリット2.カロリーが低くダイエットに向いている

スキムミルクは脂肪分と水分を取り除いているため低脂肪・低カロリーです。

日頃の食生活で、牛乳の代わりにスキムミルクで置き換えるだけでもカロリーを抑えることができます。

また、スキムミルクに含まれる乳糖は水分を吸収すると膨張し、空腹感を満たします。

スキムミルクを食前に飲むことにより食べ過ぎを防げるため、ダイエットに向いているのです。

メリット3.腸内環境を整え便秘改善

スキムミルクに含まれている乳糖は、難消化性のため直接腸内に運ばれ腸の動きを促し、腸内の便を軟らかくしてスムーズな排便を促進します。

また、乳糖は乳酸菌のエサになるため、腸内で乳酸菌が増えることにより腸内環境を整える効果が期待できます。

メリット4.カルシウム効果で骨や歯を丈夫に

現代人は、カルシウムが不足していると言われており、丈夫な骨や歯を手に入れて健康でいるためにも日頃からカルシウムを意識して摂ることが必要になります。

牛乳1本あたりのカルシウム量を、スキムミルクではスキムミルクスプーン2杯半(20g)で摂ることができます。また、牛乳に比べ低脂肪・低カロリーなのも嬉しいポイントです。

メリット5.鉄分の吸収を助けて貧血予防

スキムミルクには、「カゼイン」というたんぱく質が含まれています。

カゼインは消化過程で分解されると「CCP(カゼインホスホペプチド)」という物質になり、鉄分の吸収を助ける働きがあると言われます。

スキムミルクには無添加や機能性がプラスされたものもある

先ほど述べたように、スキムミルクの原料となる牛の飼料やホルモン剤、抗生物質を使用することを危険視する声がありますが、飼料にこだわった無添加のスキムミルクを選ぶとより安心して使用できます。

また、スキムミルクには牛乳に含まれていないビフィズス菌や、シールド乳酸菌が含まれている機能性がプラスされたものも販売されているので、気になる方は検討してみてはいかがでしょうか。

(参考:森永乳業

スキムミルクの一日の摂取量の目安は?

一般社団法人日本乳業協会では、スキムミルク10gを水90gで溶いたスキムミルク100mlと、牛乳100g(約97ml)と比べると、たんぱく質とカルシウムはほぼ同量含まれているとしています。

各牛乳メーカーでは牛乳の1日の摂取量目安は200ml〜400mlとしているため、スキムミルクの一日の摂取量目安は10g〜40gです。

人によっては、お腹が緩くなるので自分に合う量を飲むようにしましょう。

(参考:一般社団法人日本乳業協会

スキムミルクの上手な保存方法

スキムミルクの保存方法は、常温保存か冷凍保存をおすすめします。

粉状のため湿気にとても弱いです。常温保存の場合は、直射日光・高温多湿を避けて、しっかりと密封し、涼しく乾燥した場所で保存をします。

密閉袋やタッパーなどを使用し保存をすると、さらに効果的に密封ができるのでおすすめです。

冷凍保存の場合は、解凍せずにそのまま使います。どちらも、開封後は1ヶ月以内に使い切るようにしましょう。

冷蔵保存は、温度差により結露しカビが生えてしまう可能性が高いためお勧めしません。

(参考:森永乳業

スキムミルクのおすすめの使い方

さて、ここからはスキムミルクのおすすめの使い方を5つ紹介します。

・水やお湯に溶かしてそのまま飲む
・シチューやスープに
・ココアやコーヒーなどの飲み物に
・ヨーグルトに
・お菓子やスイーツ作りに

色々な料理に適応できるので、1つずつみていきます。

水やお湯に溶かしてそのまま飲む

1番簡単にスキムミルクを飲むには、水やお湯に溶かすことです。

ただし、冷水や熱湯では溶けにくくダマになりやすいため、50〜60度のお湯で溶かして飲むのがおすすめです。

シチューやスープに

「スキムミルクはあっさりしていて、そのまま飲むのはちょっと…」

という方は、料理の際に牛乳の代わりにスキムミルクを使用してはいかがでしょうか。

スキムミルクを使ったシチューやスープなど、たくさんのレシピがネット上に掲載されているので気になる方はチェックしてみてください。

ココアやコーヒーなどの飲み物に

料理ではなく、もっと手軽にスキムミルクを美味しく飲みたいという方には、ココアやコーヒーなどの飲み物に混ぜて使うのがおすすめ。

ココアやコーヒーに牛乳を入れたいけどカロリーが気になる方は、低脂肪・低カロリーのスキムミルクに置き換えてみてください。

あっさりとしていますが、ミルク感は十分に楽しめます。

ヨーグルトに

スキムミルクをヨーグルトに混ぜて食べる方法があります。

ポイントは混ぜたあと、20〜30度の環境で半日ほど置くことです。半日置くことで発酵が進んでさらに乳酸菌が増え便秘解消に効きます。

また、ドロドロとした食感になるので食べ応えもあり、満腹感が得られるのでダイエット中の人にもおすすめの食べ方です。

お菓子やスイーツ作りに

スキムミルクは、お菓子作りなどにも使用できます。

スキムミルクを材料に混ぜて使うと、ふんわりと膨らみ、絶妙な甘さで、こんがりと良い焼き色が付くことから、使っている人は多いです。

パン作りや、ドーナツ、クッキー、プリンなど用途はさまざまです。

スキムミルクのデメリットや安全性を知って効果的に使おう

スキムミルクは、原料となる牛の飼料や投与される薬などがデメリットと懸念されているだけでなく、摂り過ぎには健康面でのデメリットがあることが分かりました。

しかし、安全性を知り、摂取量も気をつけるなど意識をおくことで低脂肪で低カロリーなうえに栄養も高いというメリットの多い食べ物だということが分かります。

きちんとデメリットを踏まえたうえで、スキムミルクを日常に上手く取り入れてみてはいかがでしょうか。

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