会津の老舗菓子店「長門屋」が手掛ける話題の羊羹ファンタジアとは?

歴史的な観光スポットとしても有名な会津若松市。「長門屋」は、そんな会津の地で嘉永元年から続く老舗菓子店です。伝統的な会津駄菓子を手掛けているお店で、地元の方だけでなく観光客からも大人気となっています。
実は長門屋で今、これまでにない新しいかたちの羊羹がSNSを中心に話題になっているんだとか。

今回は、長門屋の魅力やおすすめ商品についてご紹介いたします。

長門屋はどんなお店?

福島県の会津で嘉永元年(1848年)に創業した老舗「長門屋」。当時、造り酒屋を営んでいた初代長平が、会津藩主から「庶民のお菓子を作れ」と命じられたことから始まったそうです。

長門屋が当時製造していたものは、会津駄菓子と呼ばれるもの。駄菓子と言っても私たちが子供の頃から慣れ親しんだ昭和レトロなお菓子ではなく、会津地域で長年愛され続けている郷土菓子です。

長門屋では、「とり飴」など伝統の駄菓子を170年以上もの間作り続けていて、今でも気軽に食べられるお菓子として地元の方から親しまれています。

長門屋のこだわり

長門屋では「お客様に喜んでもらいたい」という思いでお菓子作りをされています。お菓子は全て厳選した最高の素材を使い、手作業でのお菓子作りにこだわっているそうです。手間と心を込めて作られていることが、長門屋のお菓子が世代を超えて愛されている秘訣といえるでしょう。

そんな老舗の長門屋ですが、伝統のお菓子を現代に合うかたちへ進化させることにも挑戦されています。この取り組みによって生まれた「羊羹ファンタジア」は、2017年にグッドデザイン賞を受賞。手土産としても人気を集めています。

SNSで話題!長門屋の羊羹ファンタジア

長門屋の「羊羹ファンタジア」は、美しい見た目がSNSを中心に話題となっています。「羊羹は切るのが大変」「重たい」といったイメージを払拭するために、「切り分ける楽しさがある羊羹」をコンセプトに作られたんだそう。

羊羹ファンタジアは、切るたびに出てくる絵柄が変化するんです。三日月から満月へ、止まっていた鳥は満月に向かって羽ばたき、空もだんだん夜へと変っていく様子が見事な職人技で表現されています。

こだわっているのは美しい見た目だけではありません。羊羹ファンタジアは6層の構造でできていて、鳥と月はレモン羊羹、中央の透明部分はシャンパン錦玉羹で空をイメージ。上下を小豆羊羹ではさみ、上には国産鬼くるみ・クランベリー・レーズンをトッピングしています。

食べる部分によっても食感の違いを楽しむことができますよ。爽やかな大人の味わいで、ワインと一緒に食べるのもおすすめです。

菓銘やパッケージも印象的

菓銘となっている「Fly Me to The Moon」は、往年のジャズナンバーからつけられています。月に恋した鳥が飛び立つ様子は、恋する女性の気持ちを表しているようで、とってもロマンチックですね。

さらにパッケージもオシャレで素敵なデザインボックスだと好評です。このパッケージは、福島県浪江出身の日本画家・舛田玲香さんによる書き下ろし。色とりどりの花の中、夜空を鳥が羽ばたいているデザインは、羊羹の世界観によく合っています。

味も見た目も魅力的で、遊び心満載の羊羹ファンタジアは、贈り物に最適の一品です。誰にあげても喜んでもらえるでしょう。

商品名 羊羹ファンタジア Fly Me to The Moon
値段 3,500円(税込)

長門屋のその他のおすすめメニューは?

長門屋にはその他にもおすすめメニューがありますので、いくつかご紹介します。

長門屋の香木実

まるでトリュフチョコレートのような見た目をした「香木実(かぐのきのみ)」。2016年に開催された「G7伊勢志摩サミット」のおもてなし商品として提供されました。さらに、「世界にも通用する究極のお土産」にも認定されたという、まさに日本を代表するお菓子です。

香木実は、会津産の鬼くるみをこしあんで丸ごと包み、表面に黒糖をまぶしたお菓子で、ほろ苦いくるみと上品な甘さのあんが見事に調和しています。

こしあんは、火を入れて3時間ほど職人が付きっきりで練り上げた、長門屋自慢の自家製特上餡です。鬼くるみは、傷をつけないように手で殻を割り、一粒ずつこしあんで包んでいるんだそう。丹念に手作業で作られているからこそ出せる、洗練された味わいに仕上がっています。和菓子なので抹茶はもちろん、コーヒーや紅茶と一緒に食べるのもおすすめです。

香木実は、ひとつひとつ和紙で個包装され、長門屋の「長」の焼き印が押された木箱に入っています。高級感のあるパッケージなので、目上の方への贈り物にもぴったり。くるみは縁起の良い食材とも言われていますので、お祝いの席にも最適です。

商品名 香木実 17個入
値段 2,000円(税込)

長門屋のくるみゆべし 花雪

会津の空をちらちらと花のように舞う雪を表現したという「くるみゆべし 花雪」。東北地方の伝統菓子ゆべしに、たっぷりの鬼くるみを入れ、氷餅をまとわせています。

キラキラとしてまるで雪のような美しさの氷餅。鎌倉時代から東北地方などの寒冷地で作られた保存食で、最上級の上生菓子に使われてきた高級素材なんだそうです。

長門屋伝統の製法で作られたもちもちの食感と、くるみの香りが楽しめます。しょうゆの風味に砂糖が加わった甘しょっぱい味わいで、どこか懐かしさを感じることもできるでしょう。ぜひ日本茶と一緒に味わってみてください。

商品名 くるみゆべし 花雪
値段 5個袋入 600円、10個箱入 1,200円(税込)

長門屋の店内について

老舗らしいレトロな雰囲気の長門屋本店の店内には、黒パンやとり飴などの伝統の会津和菓子が並んでいます。昔使用されていた木型や、江戸時代の番付表なども展示されているそうですよ。

ほっとできる空間となっていますので、ぜひ訪れてみてください。

長門屋のお菓子は通販できる?

長門屋のお菓子を食べてみたいけど、店舗まで遠くて行くことができないという方も安心です。長門屋では、公式オンラインショップからお取り寄せが可能。自宅にいながらゆっくり商品を選べるのは嬉しいですね。

オンラインショップでは、羊羹ファンタジアや香木実などの人気商品はもちろん、今回ご紹介できなかった商品もたくさんありますよ。また、贈り物にぴったりな詰め合わせ商品も取り扱っています。包装紙・熨斗・紙手提げ・メッセージカードは無料で対応してもらえますので、お中元やお歳暮を考えている方は、利用してみてはいかがでしょう。

地域によって値段は違いますが、送料が850円から1,980円かかりますので、注文の際に確認してください。税込み11,000円以上の注文で送料無料になります。気になる方は、長門屋のオンラインショップを覗いてみてください。

長門屋のオンラインショップで通販する

長門屋は予約できる?待ち時間は?

テレビや雑誌などで度々紹介もされる有名店の長門屋。羊羹ファンタジアや香木実などの人気商品は、売り切れになってしまうことも多いようです。予約もできるようなので、詳細は店舗(0242-29-7070)に直接確認してみてください。

長門屋の店舗情報

長門屋は現在、本店と2007年にオープンした七日町店の2店舗を展開。

本店は、JR東日本只見線「西若松駅」から北へ向かって徒歩6分の場所にあります。駐車場は、小型車10台分用意されているようです。

長門屋のこだわりがつまった上質なお菓子は、様々なシーンで利用できます。老舗ならではの美味しい駄菓子を、一度味わってみてはいかがでしょう。

店舗情報
店名:長門屋 本店
住所:福島県会津若松市川原町2-10
営業時間:9:30~17:30
定休日:年末年始を除き年中無休