京都で500年以上続く老舗「川端道喜」のはんなり和菓子

「川端道喜(かわばたどうき)」という和菓子店をご存知ですか?

日本で有名な和菓子店といえば、「虎屋」を思い浮かべる方が多いと思いますが、京都で500年以上の歴史をもつ老舗和菓子店です。

今回はこの「川端道喜」についてご紹介いたします。

15代続く「川端道喜」は創業から500年

「川端道喜」の歴史は、なんと500年以上にもなります。

1503年、京都鳥羽の武士・渡辺進が、応仁の乱の影響により貧困で苦しむこととなった御所のため、武士を辞め、餅屋となったのが始まりです。その後、現在の「川端道喜」という名前になったのは、1572年と言われています。

その時代、御所には「川端道喜」の専用入り口「道喜門」まで用意されていたそう。御所にとって、大変ゆかりのある菓子屋だったのです。

不動の1番人気!「川端道喜」の粽(ちまき)

「川端道喜」の中でも一番有名なのが、粽(ちまき)です。添加物などを一切使用せず、厳選された材料のみで作られており、お子様からお年寄りまで安心して食べて頂けます。

味は、羊羹ちまき・水仙ちまきの2種類。お値段はどちらも5本一束3,900円(税込)です。ただし、原材料の都合により、多少お値段が変動することがあるようです。

保存は涼しい場所にて常温で保管し、2日以内です。

羊羹ちまきは、「葛、砂糖、餡」のみで作られています。「川端道喜」の粽を初めて食べられる方には、羊羮ちまきがおすすめです。

実際のところ、羊羹ちまきの方が人気があり、水仙ちまきより先に完売することも多いのだとか。餡が入っているわりに、優しくあっさりとしたお味が特徴です。

水仙ちまきは、葛と砂糖のみの大変シンプルな粽です。羊羮ちまきを楽しんだのち、このシンプルなお味に移行される方も多いそう。「川端道喜」の粽は、どちらもみずみずしく、ぷるんとした食感が特徴です。香り高い笹の存在もまた、粽の良さを格段にアップさせています。

川端道喜」の粽(ちまき)の購入方法

「川端道喜」の粽、実店舗の他に高島屋などでも販売されているようですが、現在は良質な笹が手に入りにくいため、昔より手に入りにくいのだそうです。確実に購入したい方は、やはり京都の店舗に行かれるのが一番確実です。

そして、気をつけたいのが、予約販売のみ扱うお店と言うことです。予約方法は、出来れば直接「川端道喜」の店舗へ行くのが良いかと思います。

実際、電話では予約を断られることがあっても、直接来られた方には購入出来たケースもあったのだとか。また、実店舗にて予約をし、受け取りは高島屋でも可能です。

花びら餅「川端道喜」が発祥?

見た目からして美しい花びらを連想させる「花びら餅(はなびらもち)」。正式名称は「御菱葩(おんひしはなびら)」といいます。今では、お正月に食べる和菓子として全国で作られるようになった、花びら餅。その発祥は「川端道喜」なのです。

「川端道喜」の花びら餅、一口サイズのお餅を思い浮かべている方であればちょっと驚くかもしれないサイズ感なのです。お値段も1つ1,575円と、そこそこのお値段。

花びらのように繊細な見た目のお餅の中には、ごぼう、そしてトロッとした白味噌餡が入っています。切ると中から餡がトロ〜っとこぼれ、お味ももちろん、絶品。

今までに他の和菓子店の花びら餅を食べたことがある方であれば、きっと驚かれるのではないでしょうか。やはり、本家本元を、ぜひ一度は食べて頂きたい、そう思わせる一品です。

「川端道喜」の花びら餅の購入方法

「川端道喜」の花びら餅は、茶席の初釜用として由緒あるお菓子で、一般の方にはなかなか手に入らないと言われています。しかし、年末に「試もち(花びら餅の試作品)」として作られる「こころみのもち」として、一般の方でも注文が可能です。

例年、12/1〜予約が開始されています。予約方法は電話。しかし、職人が少ないためかなり数に限りがあるため、なるべく早く(できれば1日には)お電話にて予約されることをおすすめします。

「川端道喜」の葛湯でとろりと温まる

冬の寒時期、暖かいものは、体を中から温めてくれます。そんな冬の時期に特におすすめしたいのが、「葛湯・おしるこ」の詰め合わせ(葛湯3個、おしるこ2個入り 1,450円)です。

もちろん、冬だけでなくその他季節にも。ギフトにもおすすめですよ。「川端道喜」の葛湯はかなり粘着力が高いのが特徴です。余韻を引く優しい甘さも、さすが、老舗のお味といったところでしょうか。

レトロなパッケージも魅力的な「おいとぽい」

京都のお土産としておすすめしたいのが、「おいとぽい(90g入り 1,080円)」。

黄色を基調としたパッケージ!このレトロ感が、若い女性だけでなく、海外からの観光客にも「oitopoi」として密かに人気の商品なのです。

京都っぽさ溢れる「おいとぽい」の名前の意味は、公家言語で「かわいい」を意味します。蓋を開けると、コロコロとしたかわいい和三盆落雁が入っており、上品な甘さが口の中に優しく広がり、すっと口の中に溶けてゆきます。お友達やご家族はもちろん、職場へのお土産としても、この上品なかわいさ、大変おすすめです。

以前は高島屋オンラインで「おいとぽい」のみ購入できたようですが、今はもうされていないみたいです。京都に行かれた際には是非ともチェックしてみて下さいね。

初雪時期には「雪餅」を

雪化粧した丸いお餅「雪餅(5個入り 3,402円)」。毎年12月前半から中旬あたりに発売されるお餅で、中にはたっぷりと、こしあんが入っています。

こちらは実店舗の他、新宿タカシマヤでの販売もされているようです。

予約や詳細に関しては、お電話にて可能です。京都だけでなく東京でも手に入るとあり、ぜひとも年末時期にはチェックしたい一品。こちらも数に限りがあるため、お一人様1点までとなっています。新宿タカシマヤの例年の動きをみると、11月後半からすでに予約が開始されていました。

「袴腰」優しい台形の餅

雪餅と同じ時期に発売される「袴腰(5個入り 3,510円)」。曲線を帯びた台形の餅菓子です。

薄皮の餅生地の中には、小豆こしあんが。着色料なども一切使用されておりません。こちらも雪餅と同様、新宿タカシマヤでも販売されていました。予約・販売時期も雪餅とほぼ同じ時期ですので、気になる方は、発売情報を確認しましょう。

ひなまつりには「ひきちぎり」

ひきちぎりは、蓬餅の上にきんとん餡がのった一品です。女院御所に来客が多く、餅を丸める暇がなく引きちぎって出したのが始まりだとか。京都のひなまつりで食べられる和菓子。

京都の歴史と文化が練りこまれた「ひきちぎり」。気になりますよね。注文については、直接店舗を確認しましょう。

「川端道喜」の店舗は?通販可能?

高島屋などでも限定で発売される「川端道喜」の和菓子。その実店舗は京都・北山。ノートルダム女学院の真向かいにあります。

完全予約制のテイクアウトのみですので、行く前に必ずお電話(075-781-8117)にてご連絡して下さい。「川端道喜」のお菓子は通年販売の種類が少ないとのことで、行く時期に合わせて取り扱う商品を確認しましょう。

また、商品の通販などはされておりませんが、新宿高島屋の銘菓百選にて数量限定で販売がされています。最新情報を確認して伺うと良いでしょう。

あとは、京都の店舗にて実際に商品を購入するしか「川端道喜」の和菓子を手に入れることができません。是非とも京都へ行かれる際は「川端道喜」を訪れて見てくださいね。

「川端道喜」の店舗情報

店舗情報
店名:川端道喜

住所:京都府京都市左京区下鴨南野々神町2-12

定休日:水曜日

営業時間:9:30〜17:30(完全予約制)