寒天の固まる時間は?固まらない場合の理由と対処法についても解説

寒天が固まる時間は温度によって異なる!

寒天が固まる時間は温度によって異なる

スイーツやお料理、ダイエット食にもマルチに使える寒天。
スーパー等でも手軽に手に入る事から、一度は寒天を使ったレシピにチャレンジした事がある方も多いのでは。

ただ、あまり知られていないのが、寒天が固まる時間が実は温度によって異なるという事。
今まで寒天レシピで失敗した事がある方も、原因はこの“温度”だったのかもしれません。

では、どれぐらいの温度で寒天が固まるのか?詳しく見ていきましょう。

常温で寒天が固まる時間

まず、寒天は常温でも固まります。
常温の場合は、室温に置いて1時間程度で固まります。

冷蔵庫で寒天が固まる時間

常温より低い温度で冷やし固めれば、固まる時間も短くなります。
冷蔵庫で冷やし固めた場合、20〜30分が目安。
短時間で固めたい場合や、冷やして仕上げるスイーツの場合は、冷蔵庫で冷やし固めるのがおすすめです。

冷凍庫で寒天が固まる時間

寒天を冷凍庫で冷やし固めればさらに時短になりそうですが、冷凍庫で冷やし固めるのはおすすめできません。
寒天は急激な温度低下によって気泡が生じ、口あたりの悪い仕上がりになってしまいます。
寒天を冷やし固める場合は、冷凍庫は避けましょう。

かんてんぱぱゼリーの固まる時間

ゼリー用の寒天として有名な「かんてんぱぱ」のカップゼリーの素。
ゼラチンではなく寒天で作るゼリーなので、これも常温で1時間程度放置すれば固まります。

寒天が固まる温度は何度?寒天を早く固める方法は?

寒天が固まる温度は何度 寒天を早く固める方法は

 

常温でも固まる寒天ですが、どのぐらいの温度で固まってくるのでしょうか?
固まる温度を目安に、短時間で固める方法も見ていきましょう。

寒天が固まる温度

寒天が固まる温度は、30℃〜40℃程度です。
室温は夏場でも40℃を超える事はまずないので、室温でも充分固まりますよ。

寒天を早く固める方法は氷水!

もっと早く寒天を固めたい場合は、できた寒天液を氷水で冷やすのがおすすめです。
氷水にあてる事で急冷できるので、冷蔵庫で冷やすよりも短時間で固める事ができます。

できた寒天液を容器に移し、容器より大きいバット等に氷水を入れて、寒天液が入った容器を浸します。
途中で氷水が完全に溶けたら、さらに氷を追加しましょう。

この方法で固めれば、350cc程度の寒天液を30分ほどで固める事ができますよ。

どうして?!寒天が固まる理由

どうして 寒天が固まる理由

溶かして混ぜて固めるだけで、簡単にゼリー等のスイーツができる寒天ですが、その寒天はなぜ固まるのでしょうか?
寒天が固まる原理を解説します。

寒天が固まる理由

寒天は、「アガロース」と「アガロペクチン」という分子から作られています。
この分子は網目状になっていて、加熱すると網目がほどけて紐状に広がります。
これが、寒天液の状態。
そこから温度を下げて冷やすと、再び分子がくっついて網目状になり、混ぜた水分を巻き込んで、ゼリー状に固まります。

「お菓子作りは化学」と言われますが、寒天が固まる原理もまさしく「化学」なのですね。

一度固まった寒天は常温では溶けない

寒天は常温でも固まるため、一度冷やし固めたものを常温に置いても溶けません。
ただし、先程の原理を利用して加熱すれば溶けるので、もし固めてから失敗してしまっても、加熱して液状に戻せば味付けし直す事ができますよ。

時間が経っても寒天が固まらない!なぜ?どうする?!

時間が経っても寒天が固まらない なぜ どうする

 

 

常温で1時間経っても固まらない、あるいは冷蔵庫に30分以上入れても固まらない場合は、以下の理由が考えられます。

今まで失敗した事のある方も、今後の参考にしてみてください。

寒天が固まらない理由

寒天は、液体に溶けきらないと固まりません。
電子レンジで加熱した場合、液体は熱くなっていても、寒天は溶けきっていません。
目に見えて溶けていても、実際分子レベルでは溶けきっていない事が多いので、寒天は必ず鍋で加熱して、溶けた後もしっかり火を通しましょう。

固まらない寒天を冷凍庫に入れたらどうなる?

固まらない寒天を冷凍庫で冷やし固めれば、ゼリー状にはならなくても、食べられる程度には固まるような気がしますが、この方法は寒天液がカチカチの氷のような状態になるのでNG。
そこから常温に戻しても、水分と寒天が分離してボソボソした状態になるだけなので、冷凍庫で冷やし固めるのはやめましょう。

少し固まってる(膜が張っている)時の対処方法

固まってはいないものの、表面に膜が張っている場合、単純に固まる時間が長くかかってしまっているという事が考えられます。

熱々の状態で容器に移したり、寒天液の量が多い時に起こりがちな現象です。
冷やせば固まる事が多いので、氷水にあてる等して急冷してみましょう。

全く固まっていないorドロドロの場合の対処方法

分量は合っているのに全く固まっていない、またはドロドロの状態の場合は、加熱不足が考えられます。
その場合は、鍋に移して再加熱してみましょう。

または、そもそもの分量が間違っている事も考えられます。
もう一度レシピを確認して、分量が間違っていた場合は、鍋に移して寒天を追加してから再び固めましょう。

寒天の種類によって保存方法や固まる時間の違いはある?

寒天の種類によって保存方法や固まる時間の違いはある

 

「寒天」と一言でいっても、大型スーパー等では様々な種類の寒天が並んでいます。
その寒天の種類によって、保存方法や固まる時間に違いはあるのでしょうか?
寒天の種類による違いを見てみましょう。

寒天は粉寒天・棒寒天・糸寒天の3種類がある

寒天には大きく分けて「粉寒天」、「棒寒天」、「糸寒天」の3種類があります。

粉寒天は寒天を粉末状にしたもので、混ぜやすく浸水する手間がないので手軽に使えるのが特徴です。
主な原材料は天草やオゴノリ、その他海藻類です。

棒寒天は四角い棒状の寒天で、寒い冬に戸外で凍結、乾燥させて作られます。
主な原材料は海藻の天草と、一部オゴノリも使われています。
使う前に約6時間浸水させてから使います。

糸寒天は細長い棒状で、作り方は棒寒天同様、冬の戸外で凍結、乾燥させて作られます。
主な原材料は天草です。
こちらも使う前に約6時間の浸水が必要です。

寒天は常温保存可能!

粉寒天や棒寒天、糸寒天は乾物なので常温保存が可能です。
湿気を防ぐため、開封後はチャック付き袋などに入れて直射日光と高温多湿を避けた場所で保管しましょう。

固まる時間に違いはない!

形や使い方に違いはあっても、固まる時間に違いはなく、作って固まるまでの時間は同じです。

ただし、仕上がりの食感は少し違うので、作りたいお菓子の種類によって使い分けましょう。

冷蔵庫・冷凍庫に入れる場合には粗熱を取ってからにしよう

棒寒天や糸寒天については、しっかり加熱して溶かす必要があるため、冷めるのにも時間がかかってしまいます。
早く仕上げたいからといって、熱いまま冷蔵庫や冷凍庫に入れるのはやめましょう。
粗熱が取れていない寒天液を冷蔵庫や冷凍庫に入れると、庫内の温度が上がってしまい、結局寒天が固まる時間が長くなる他、その他に冷蔵保存されている食品にも影響が出てしまいます。

粉寒天・棒寒天・糸寒天の使い方と注意点

粉寒天は浸水の手間がなく手軽なのが特徴ですが、仕上がりは棒寒天や糸寒天とは違います。
棒寒天や糸寒天を使ったレシピで粉寒天を代用する場合は、仕上がりの食感が違うので注意しましょう。

棒寒天や糸寒天は事前に水に浸しておく必要があるので、浸水の時間も含めて、調理する時間に合わせて準備しておきましょう。

対処方法

梅酒寒天が固まらない原因は?

梅酒寒天が固まらない原因は

寒天が固まらない原因のひとつに、“酸の強いフルーツ”があります。
レモンや梅等の酸味が強いフルーツを使った寒天ゼリーの場合、作り方によっては固まらない事があります。
梅酒寒天が固まらなかった場合も、梅の酸の影響が考えられます。
また、材料にお酒を使用したゼリーも、アルコールの影響で固まらない事があります。

梅酒寒天を作る場合は、梅酒を少なくするか寒天を多めに入れるなどして、配合を調整しましょう。

牛乳寒天の冷やす時間は?

牛乳寒天の冷やす時間は

では、牛乳寒天ではどうでしょうか?
冷やす時間や固まらない理由、固まらなかった時の対処法などを見ていきましょう。

牛乳寒天の冷やすために必要な時間

牛乳寒天もその他寒天同様、常温で1時間程度で固まります。
ただし、牛乳寒天は冷やして食べる事が多いと思うので、時間短縮も兼ねて冷蔵庫で30分程度冷やして固めましょう。

牛乳寒天がドロドロ・・・なぜ?

作った牛乳寒天がドロドロになって固まらなかった時、一緒に入れたフルーツが関係している事があります。
寒天が固まらない原因として「酸の強いフルーツ」を挙げましたが、同じく牛乳寒天でも酸の強いフルーツを入れると固まらない事があります。

また、牛乳を沸騰させ過ぎてしまうと、牛乳が水とタンパク質に分離してしまい、寒天を入れても固めるのが難しくなってしまいます。
寒天はしっかり加熱して溶かしますが、沸騰させて長時間グツグツさせるのは避けましょう。

ドロドロの牛乳寒天の対処法

牛乳寒天がドロドロになってうまく固まらなかった時は、再び鍋に戻して寒天を追加してみましょう。
寒天がうまく溶けていなかった場合は、寒天を追加する事で固まる事があります。

または、ドロドロの牛乳寒天を冷凍してシャーベットにリメイクするのもいいでしょう。
牛乳寒天を冷凍庫で冷やし、凍った牛乳寒天をミキサーにかけると、フラペチーノのようなシャーベットドリンクが簡単に作れますよ。

途中で固まる?寒天が固まりすぎたときの対処法

途中で固まる 寒天が固まりすぎたときの対処法

寒天の配合を間違えて多く入れてしまうと、途中で固まり始めたり、仕上がったゼリーが固まり過ぎる事があります。

途中で固まってムラになってしまったり固くなり過ぎた寒天ゼリーは、作り直す事ができるのでしょうか?

失敗したとしても、以下の方法で対処すれば、美味しく作り直す事ができますよ!

水の量を増やして再度加熱する

寒天は一度固まっても、再び加熱すれば分子が解けて緩み、液体に戻す事ができます。
寒天を多く入れてしまった時は、水の量を増やして再加熱し、再び固めてみましょう。

まとめ

寒天を使ったゼリー等のレシピは、初心者の方でも比較的簡単に作れます。
ですが、アレンジを加えたり量を増減させて作ると、失敗も多くなってしまいます。

作る前に、寒天の特徴と注意点を押さえておけば、失敗も減り、失敗と思っても作り直す事ができるので、ぜひこの記事を参考にチャレンジしてみてください。

 

よくある質問

フルーツ牛乳寒天の作り方

フルーツ牛乳寒天の作り方をご説明します。このデザートは、フルーツの甘みと牛乳のまろやかさが絶妙に合わさった、日本の伝統的なスイーツです。以下に基本的なレシピをご紹介します。

材料

  • 牛乳:500ml
  • 砂糖:大さじ3〜4(お好みで調整)
  • 寒天パウダー:5g
  • 果物(イチゴ、キウイ、みかんなど):適量

手順

  1. 寒天の準備:寒天パウダーを少量の水(約100ml)で溶かします。
  2. 牛乳を温める:鍋に牛乳を入れ、中火にかけます。沸騰直前になったら火を止めます。
  3. 砂糖を加える:温めた牛乳に砂糖を加え、よく溶かします。
  4. 寒天を加える:溶かした寒天を牛乳に加え、よく混ぜ合わせます。
  5. フルーツの準備:好きな果物を適当な大きさにカットします。
  6. 型に流し込む:牛乳寒天液にフルーツを加え、型に流し込みます。
  7. 冷やし固める:冷蔵庫で数時間冷やし、寒天が固まるまで待ちます。
  8. 盛り付け:固まったら型から外し、お好みでカットして盛り付けます。

ヒント

  • 寒天の量は、好みの固さによって調整してください。
  • フルーツは季節のものを使うと、色々なバリエーションを楽しめます。
  • 砂糖の代わりに蜂蜜やメープルシロップを使うと、異なる風味が楽しめます。

このレシピは基本的なものなので、お好みでアレンジを加えてみてください。フルーツ牛乳寒天は、見た目も華やかで、おもてなしや特別な日にもぴったりのデザートです。楽しんで作ってみてくださいね!

 

寒天は食物繊維が豊富ですか?

  • 寒天はテングサ などから作られる植物性の食物繊維が豊富に含まれています。

固まった寒天を溶かす方法はありますか?

  • 寒天を使用する前には、まず十分に洗い、その後水に浸して柔らかくします。水分を絞り出してから使用します。寒天を早く柔らかくするためには、浸す際にお湯を使うと良いでしょう。寒天を溶かす際には、水に入れてから煮たり、沸騰したお湯にちぎって加える方法があります。煮る際は、かき混ぜながら加熱し、寒天の塊がなくなり、透明感が出るまでしっかりと煮込みます。

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