シナモンスティックをそのまま食べるのはダメ?正しい使い方と効果

スイーツや料理など、様々なシーンで使われる「シナモン」。

カフェで飲み物と一緒に出てくることがありますが、あなたはシナモンスティックの正しい使い方や効果を知っていますか?

まだシナモンスティック を使用したことがない方でも、本記事を読むことで正しい使い方や、効果について知ることができます。

シナモンスティックって何?

シナモンは、「世界最古のスパイス」と言われ、紀元前から存在します。

シナモンスティックとは、クスノキ科ニッケイ属の植物「シナモン」の樹皮を乾燥させてスティック状に丸めた物で、エキゾチックな風味が特徴です。

主に、スイーツや煮込み料理、飲み物の風味付けとして使用されています。

シナモンスティックはそのまま食べる事ができない?

シナモンスティックは「見た目も香りも良くてそのまま食べれるのではないか?」思うかもしれませんが、樹皮で作られておりそのまま食べることはできません。

また、食べても苦くて美味しくないだけでなく、含有する「クマリン」が過剰摂取により肝障害を起こす恐れがあると言われており注意が必要です。

シナモンを食べるのであれば、粉末状のシナモンパウダーを使用しましょう。

シナモンスティックのおすすめの使い方

では一体、シナモンスティックはどのようにして使うのでしょうか。おすすめの使い方を5つ紹介します。

・王道のホットワインやチャイ
・コーヒーや紅茶に入れてお洒落に
・スイーツやお菓子の風味付けに
・カレーなどの煮込み料理に
・防虫効果にも

それぞれについて解説していきます。

王道”ホットワインやチャイ”

王道のホットワインやチャイは、材料と一緒にシナモンスティックを煮出すことで風味付けができます。

シナモンには、体の内側から温める作用やリラックス効果があり、血流を良くするメリットもあるため寒い季節にもぴったりです。

チャイは、もちろん冷やして飲んでも美味しく、効果も得られます。

お洒落に”コーヒーや紅茶”

コーヒーや紅茶に浸し、マドラーのようにくるくるとかきまわすとシナモンの風味が移り、香りを楽しめます。

また、シナモンスティックを添えておくと見た目が華やかになるので、おもてなしにもぴったりです。

風味をプラス”スイーツやお菓子”

シナモンはスイーツやお菓子と相性が良く、風味付けに使用されます。

使用するのは、上品な甘い香りが特徴のセイロンシナモンがおすすめ。また、シナモンスティックを添えておくと見た目も華やかでお洒落です。

シナモンと相性抜群な焼きりんごやアイスクリーム、ヨーグルトに添えて楽しんでみてはいかがでしょうか。

カレーなどの”煮込み料理”

スイーツやお菓子のイメージが強いシナモンですが、実はカレーやシチューなどの煮込み料理と相性抜群です。

煮込む際にシナモンスティック を隠し味として使用すると、風味付けになります。

また、手羽先や豚の角煮などの中華系煮込み料理との相性も良く、スパイシーさが増すことでお店の味にぐっと近づきます。

煮込み料理におすすめなのは、濃厚な香りと刺激の強い辛味が特徴の「カシアシナモン」です。

意外と知らない”防虫効果”

シナモンに含まれる「シナムアルデヒド」という成分には、防虫効果があります。

そのため、紐でクローゼットに吊るしたり、ガーゼや布袋にシナモンを入れタンスに入れておくだけで虫除け対策となります。

しかし、防虫効果は長く続かないため、3ヶ月を目安に交換するようにしましょう。

シナモンスティックの種類や特徴

シナモンスティックには主に2種類あります。使い分けることで、シナモンの魅力を最大限に活かすことができるので、紹介をしていきます。

セイロンシナモン

セイロンニッケイの樹皮で作られており、きめが細かく繊細で、簡単に手で折れるのが特徴。

上品な甘い香りでスイーツやお菓子、パンと相性が良いですが、香りが飛びやすいため煮込み料理には不向きです。

カシア

シナニッケイの樹皮を使用して作られており、固くて簡単には手で折れません。濃厚な甘さとスパイシーさが特徴で、肉料理や煮込み料理と相性が良いです。

セイロンシナモンに比べ、比較的安価で手に入ります。

シナモンの外皮と内皮って何?

シナモンはクスノキ科の樹木の幹の外側の裂けた皮でできています。

外皮とは、外側の硬い木の皮の部分をいい、見た目は「木の皮」そのままです。煮込み料理などのスパイスとして利用されます。

内皮とは、木の枝の中心部分を発酵・乾燥させたものです。一般的に使用されているシナモンスティックやシナモンパウダーは、内皮からできています。

シナモンパウダーとの違いは?代用できる?

シナモンパウダーとは、シナモンスティックをすりおろした粉末状のものをいいます。

煮出したり煮込んだりするときはシナモンスティックを使いますが、お菓子やドリンクの香りづけとして振りかける場合はシナモンパウダーがおすすめです。

見た目の違いだけで、成分は変わらず代用できますが、用途によって使い分けると良いでしょう。

シナモンスティックをパウダーにする方法

シナモンスティックを持っているけれど、パウダーとして使いたいときは自宅にある物で簡単にできます。パウダー状にする方法は以下の通りです。

・おろし金で削る。
・シナモンスティックをビニール袋に入れて叩いて砕いたあと、すり鉢で擦り細かくしていく。
・手軽な方法はミキサーやミルにシナモンスティックを入れて、粉砕する。

簡単に出来るので、ぜひ試してみてください。

シナモンスティックの保存方法や賞味期限について

シナモンスティックは、密封容器に入れて冷暗所での常温保存がおすすめです。

未開封の場合、賞味期限は2〜3年とされています。

一度開封すると風味はどんどん落ちていくので、よりシナモンを楽しむためにも開封後はなるべく早く使用するようにしましょう。

シナモンスティックは再利用できる?

シナモンスティックは、香りが続いている間は再利用することが可能です。

しかし、飲み物に入れて使用した場合、スティックの中が濡れたままだとカビの原因になります。

再利用する際は濡れた部分を折るなどして、乾燥したところだけを使うようにしましょう。

シナモンスティックの値段の相場は?

気になるシナモンスティックの値段の相場ですが、販売元や原産国、オーガニックのものなどにより価格が異なります。

とはいえ、セイロンシナモンよりもカシアシナモンの方が比較的安価です。

ここでは、スパイスで有名なGAVANのシナモンの値段を紹介します。(※2022年8月23日時点)

スパイスで有名なGAVANのセイロンシナモンは、Amazonにて20本1,098円で販売されており、1本あたり約50円で購入できます。

(参考:Amazon

また、GAVANのカシアシナモンも、Amazonにて100gあたり604円で販売されていました。

(参考:Amazon

シナモンスティックの効果・効能は?

シナモンスティックは、栄養価が高く健康面でのメリットが大きいです。

シナモンスティックで得られる4つの効果・効能について紹介します。

・血流を良くする
・毛細血管の老化を防ぐ
・胃腸の働きを良くする
・風邪の予防に期待

血流が良くなる

シナモンには、血流を良くする成分「シンナムアルデビド」が含まれています。

血流が良くなると、酸素や栄養が細胞までスムーズに行き渡ります。

血流が良くなる事で老化による肌のたるみやくすみ、シワの改善だけでなく、冷えからくるむくみや肩こり、抜け毛防止などに効果があるのが嬉しいポイント。

毛細血管を修復してくれる

毛細血管が衰え始めるのは45歳からと言われており、体が老化していくように毛細血管も何もしなければどんどん老化していきます。

毛細血管が老化すると、毛細血管内の細胞に隙間ができ、そこから血液や栄養、酸素などが流れ出てしまうことで炎症が起こり、血流が悪くなるのです。

シナモンに含まれるシンナムアルデビドという成分は、血液の接着剤と言われる「Tie2」を活性化させる作用があり、隙間ができた細胞を接着します。

毛細血管を修復し血液や栄養、酸素が流れ出てしまうのを抑えるので、糖尿病合併症や動脈硬化など生活習慣病の進行を遅らせる効果が期待できます。

胃腸の働きを良くしてくれる

シナモンは腹痛や下痢、腹部膨満感などの解消に有効だとされ、インドでは治療薬に使用されるほどです。

また、シナモンの独特な香りはリフレッシュ効果とともに食欲を促し食欲不振や胃腸のもたれ、胃の痛みなどを改善します。

シナモンは「芳香性健胃生薬」として使用され、胃腸の働きを良くしてくれます。

風邪予防

シナモンには「シンナムアルデヒド」と「オイゲノール」という成分が含まれています。

シンナムアルデヒドとオイゲノールには「抗菌・抗真菌・抗ウイルス」の作用があるとされており、その強さは古代エジプトのミイラ作りに使われたほどだそうです。

また、直接ウイルスに作用するため風邪の予防になります。

シナモンスティックを使う際の注意点

これまでシナモンスティックについて使い方や効果を紹介しましたが、注意点もあるので気をつけましょう。

先ほどシナモンは主に2種類あると紹介しましたが、なかでもカシアには「クマリン」という成分が多く含まれており、たくさん摂取すると肝臓の障害につながるとされています。

内閣府食品安全委員会によると、「体にもたらす健康影響は、比較的長期間にわたり大量摂取しない限り懸念されない」としています。

長期的に摂る場合は、クマリンの含有量が低いセイロンニッケイのシナモンに変えるか、体重60kgの成人は2g、体重15kg以下のこどもでは0.5gまでの摂取量を守るよう注意が必要です。

(参考:内閣府食品安全委員会

シナモンスティックを色々活用してみよう

シナモンを生活に取り入れると、スイーツやお菓子、料理や防虫対策など、様々な用途で活用できるだけでなく、健康面でも嬉しいことがたくさんあると分かりました。
注意点も抑えつつ、ぜひ様々なシーンでシナモンを活用していきましょう。

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