【お土産にもおすすめ】「美鈴」の美しい上生菓子は鎌倉一のおいしさ

鎌倉にある老舗和菓子店美鈴は、鎌倉一との呼び声の高い名店です。季節ごとに変化する和菓子はどれも繊細で美しく、上品な味わいです。なんとグルメ漫画の美味しんぼにも取り上げられたことがあるのだとか。今回はそんな美鈴の魅力やオススメメニューをご紹介しましょう。

美鈴は鎌倉にひっそり佇む和菓子店

鎌倉の老舗和菓子店美鈴は、隠れ家のようなお店です。美鈴があるのは、鎌倉の閑静な住宅街の路地裏。「美鈴」とだけ書かれたシンプルな看板を右折すると、こじんまりとした風情のある店舗が姿を見せます。なんとも鎌倉らしい佇まい。

美鈴ができたのは、1972年のこと。おかみさんと、今は亡き旦那さんの2人で切り盛りをしていました。現在は息子さんと2人の職人さんとで営業しています。

たくさんの名店が並ぶ鎌倉で、長年地元の人に愛され続けているのは、変わらぬ姿勢でおいしさを追求してきたからなのでしょうね。

美鈴のアイコンである3つの鈴をあしらった絵柄は、鎌倉の陶芸家小泉淳作さんがデザインしたもの。のれんや包装紙などにあしらわれています。栗羊羹の包装紙には、鎌倉にゆかりのある歌人山崎方代の歌が記されています。いたるところに鎌倉への愛が感じられますね。

店内にはショーケースはなく、小さな畳のスペースが設けられており、そこにその日のお菓子が箱に入れられて並んでいます。和菓子は、上生菓子と季節の和菓子、本練羊羹など。どれも手作業だけで作られており、ほっとする優しく繊細な味わいが魅力です。なんと上生菓子が完成するまでには3日間も必要なのだとか。

そんな上質な美鈴のお菓子は、なんとグルメ漫画「美味しんぼ」の95巻にも登場しています。またお茶会に使われることも多く、現在は鶴岡八幡宮のお茶会用のお菓子を手がけることもあるのだとか。

鎌倉でしか味わえない上質な和菓子。鎌倉を訪れた際は、ぜひ足を運んでくださいね。ちなみに美鈴の和菓子は、基本は予約販売のみとなっております。箱に入っているので、手土産にもおすすめですよ。

美鈴の人気メニューは?

美鈴の和菓子は、全て手作り。美鈴の和菓子が繊細で優しい味わいなのは、心を込めて丁寧に作られているからなのでしょうね。そんな美鈴の人気メニューをご紹介しましょう。

本練羊羹

竹の皮に包まれた羊羹は、少し柔らかめであっさりと上品な甘さ。羊羹の底には結晶化された砂糖が。口の中に入れるとシャリシャリとした食感も楽しめます。美鈴の羊羹は大変な人気なので、購入される方は予約をおすすめします。

季節の上生菓子

四季折々の美しさを表現した季節の上生菓子。繊細に作られており、まるで芸術品のようで、眺めているだけでも癒されます。もちろん味わいも、上品な甘さで絶品。口の中でほどけるような優しい口どけはくせになりそう。上生菓子は、2個入り、6個入りから選べます。季節ごとに購入すると、四季の移ろいを感じられそうですね。完成まで3日間かかりますので、予約をする場合はお早めに。

季節の和菓子

美鈴の季節の和菓子は、その名の通り月ごとにメニューが変化します。「今月は何かな?」と、毎月足を運びたくなりますね。

■栗羊羹
栗羊羹は、栗を剥く作業も全て手作業。白餡ベースの羊羹に栗を散らしており、栗の風味や自然な甘さを感じられます。こちらは毎年10月に登場しているようです。

■わらび餅
3月の和菓子です。作家の小島誠二郎さんが贔屓にしていたことでも有名です。一般的なわらび餅といえば、上から黒蜜をかけていただくものを想像しますが、美鈴のわらび餅はきな粉をまぶしたわらび餅のなかに、あんこが入ったもの。あんこの甘さが控えめなので、わらび餅の風味やきなこの香ばしさを存分に感じられますよ。

■桜餅
美鈴の桜餅は、3月の和菓子ですが、そのなかでもひな祭りの前後限定とのこと。美鈴の桜餅は、薄いクレープのような生地に餡子が巻かれているタイプです。生地には白玉粉が混ぜられておりモチモチの食感で、中の餡はまるでクリームのようになめらか。ぜひ味わってみてくださいね。

■花びら餅
こちらはお正月の和菓子です。薄いお餅で餡を包んだものです。中の餡は味噌餡とこし餡の2種類。お餅の中の餡の上には、花びらの形の餡が仕込まれています。見えないところまで手を抜かないところはさすがですね。

■青梅
自家製の梅を使って作った梅醤が練りこまれた、爽やかなお菓子です。梅醤とは、裏ごしした梅干しを砂糖とともに煮詰めたもの。梅の塩気と甘酸っぱさ、中の餡と外側にまぶされた砂糖の甘さが一体となり、クセになる美味しさとなっています。こちらは6月の和菓子です。

■蝶の谷戸
カステラ生地の上に蝶の模様をほどこしたかわいらしい練り切り、生地の底にはこし餡をあしらった春らしい和菓子です。一口食べると、小豆と卵の風味が口の中に広がります。こちらは少し時間を置くと、生地がしまりまた違った味わいを楽しめるのだとか。

■をさの音
美味しんぼに登場したのが、この和菓子です。甘く煮たごぼうを餡でくるんだ和菓子です。お茶はもちろん、コーヒーにも意外と合いそうです。

美鈴の和菓子はどこで食べられるの?

美鈴の和菓子は、店舗以外にも浄妙寺・喜泉庵で食べられるそう。 こちらにもぜひ足を運んでみてくださいね。なお現在は取り扱っていない可能性もありますので、訪れる前に確認することをおすすめします。

このほかにも、新宿高島屋や横浜そごうでも販売されることがあるという情報もありました。鎌倉までなかなか行けないという方は、これらの百貨店の情報をチェックしてみてくださいね。

”2020.05.28
4月、5月と入荷を休止しておりました一部商品を、
6月より入荷を再開させていただきます。
6月20日(土) 美鈴 季節の生菓子・麩帆 麩まんじゅう・鎌倉松花堂 あがり羊羹”
blog-shinjuku.takashimaya.co.jp/food/post/37414

”「横浜そごう」に定期入荷しており、久々にタイミングが合いました。”
taputapu.info/kanagawaken/kamakura/misuzu/30323/

浄妙寺・喜泉庵

喜泉庵は、鎌倉浄妙寺に境内にある茶室です。枯山水の庭園や掛け軸など、和のしつらえを楽しみながらお茶と和菓子を楽しめます。

浄妙寺は1188年に足利義兼が創建した由緒ある禅寺。境内に入ると、歴史の重みを感じます。茶室喜泉庵は、平成3年に復元されたものです。茶室からは庭園を眺めることができ、四季折々の風景を堪能できます。こちらでは、抹茶と和菓子を一緒にいただくことができます。和菓子は、干菓子か美鈴の上生菓子のどちらかを選べます。ゆったりとした時間を過ごすことができそうですね。

住所:神奈川県 鎌倉市浄明寺3-8-31 浄妙寺境内

美鈴のお菓子は通販できる?

美鈴のお菓子は、通販では購入できないようです。ただ、百貨店などで販売されることはあるようなので、情報をこまめにチェックしてくださいね。

鎌倉を訪れたら美鈴の和菓子を味わって

美鈴の和菓子は百貨店で手に入ることもあるようですが、確実に手に入れるには、やはり鎌倉に足を運ぶのが最も確実です。美鈴の和菓子を味わってみたいという方は、ぜひ鎌倉に行ってみてくださいね。また鎌倉には、たくさんの観光スポットやおしゃれなカフェなどがあります。のんびり鎌倉散策を楽しむのもおすすめですよ。

美鈴の店舗情報

美鈴は、JR横須賀線「鎌倉駅」東口からおよそ徒歩15分のところにあります。わかりにくい場所にありますので、地図などを確認しながら行くことをおすすめします。商品は、直接足を運んでも購入できることもあるそうですが、基本的には予約が必要です。

店舗情報
店名:美鈴
住所:神奈川県鎌倉市小町3-3-13
営業時間:9:00 〜 17:00
定休日:火曜日

※営業時間等が変更になっている場合があるので、公式HP等をご確認ください。