冷凍した栗がぶよぶよになる?栗 冷凍 ぶよぶよを上手に冷凍保存する方法|栗 解凍 ふにゃふにゃ

甘くておいしい秋の味覚・栗は、上手に冷凍すれば長期保存できる便利な食材。

だけど手順を間違えると、解凍後、実がぶよぶよに変質してしまうのをご存じでしょうか?

でもどうぞご安心を。正しい冷凍手順・解凍方法はとっても簡単! 栗の糖度を底上げできる裏技もご紹介します。

栗ご飯や渋皮煮など、冷凍栗を使った簡単料理紹介も必見ですよ。

栗を冷凍したらぶよぶよになるの?

氷
冷凍保存した栗をいざ食べようと解凍。

すると、パンパンに詰まっていた実が縮んでしまい、ぶにぶに・ぶよぶよとした触感に変質してしまった!そんな苦い経験をした方もいるのではないでしょうか。解凍すると ぶよぶよ に なるなぜなのでしょうか?

しかし栗は本来、冷凍による長期保存に適した食材で栗の冷凍 保存をしている方も多いのではないでしょうか。それなのに、なぜ解凍後に実が変質してしまったのでしょうか。

冷凍した栗がぶよぶよになる原因は?

その原因のひとつは「冷凍焼け」。

冷凍焼けとは、冷凍庫の中で食材の水分が蒸発することで、食材本来の風味や触感が損なわれてしまう現象のことです。

栗 の 冷凍 保存により水分が抜け栗の組織はスカスカに。その空洞に入り込んだ空気とたんぱく質が反応し、食材が酸化してしまいます。

また食べ物の中に含まれる水分は凍結し結晶化する過程で細胞の壁を壊します。

解凍すると氷結晶によって傷つけられた部分から水分が流出し、ドリップが出る原因に。

つまり栗のおいしさを保ったまま冷凍保存するためのポイントは「食材が持っている水分を保つこと」「空気になるべく触れさせないようにすること」なのです。

ぶよぶよになった栗は食べられる?

結論から述べると「食べられます」。ですがホクホクとした触感は消え風味も劣化しているため、決して美味な食材とはいえません。

やはり栗といえば口の中でほろっと解ける、やさしい甘みが魅力の食材。次で紹介する正しい冷凍方法・解凍方法をしっかり押さえて、栗本来のおいしさを楽しみましょう!

栗を生のまま冷凍保存する方法

栗
ここでは栗を選定したあと、加熱せずに冷凍する方法と、加熱後に冷凍する方法の2つをご紹介。

それぞれにメリットがありますので、用途に適した方法を選んでみてください。

虫食い栗を除去する・虫止めをする

野生の栗の約8割が、実の中に虫がいる、または虫の卵を持っているといわれているため、必ず栗の選定からスタート。あわせてカビ臭いものや、実が黒く変色している栗も除去します。

栗の水気をとる

小さな穴の開いた栗は、中身が虫食い被害に遭っている証拠。見つけ次第取り除きます。

栗を加害する代表的な虫はクリジギゾウムシとクリミガの2種類。

これらは栗の花に卵を産み付けるため、栗の実は虫の卵を巻き込みながら成熟していきます。

虫の卵は頑丈な栗の中でふ化し、栗の実を食べながら成長。十分に大きくなると、栗の皮を破って外に出てきます。

つまり殻に開いている穴は幼虫が外から侵入したあとではなく、中から食い破って出てきた証拠なのです。

処理した栗を保存袋に密封して冷凍する

先述したとおり虫は卵のときから栗の中に住み着いているため「穴がないから虫食い栗ではない」とは断言できません。

隠れ虫食い栗を見分ける最も簡単な手段は、栗の実を半日ほど水に漬ける方法です。

水に浮く栗は、虫に中身を食べられて空洞ができているもの。
さらに虫食い穴のある栗からは空気が漏れるため、見逃しがないか最終チェックをする際にも適しています。

いざ食べるときに虫食い栗でがっかりしないよう、冷凍保存前に丁寧に確認しましょう。

冷凍した栗がぶよぶよになりにくい解凍方法は?

なるべく手間をかけずにすばやく保存するなら、皮付き・生のままでの冷凍がおすすめ。冷凍保存期間は約6ヶ月と、最も日持ちがいい方法です。

電子レンジで一気に解凍する

栗をさっと水洗いしたら、ふきんなどで一粒一粒丁寧に水分を取り除きます。

冷凍のまま調理をする

保存袋内に空気がなるべく残らないように密閉するのが、おいしさを保ったまま冷凍するコツ。

より確実に保存したい場合は、新聞紙で栗を包んでからフリーザーバッグに入れることで乾燥を防いでくれます。

栗の茹でてから冷凍保存する2つの方法

火を通してから冷凍する場合は、皮ごと・皮なしの2種類の方法があります。それぞれにメリットがありますので、適した手段を選んで挑戦してみましょう。

栗を皮ごと茹でて冷凍をする

茹ですぎると皮むきの際に実が崩れてしまうため、茹で時間を短めに設定し硬めに仕上げるのがポイント。
また栗の鬼皮は解凍時に柔らかくなるため、簡単に皮むきをすることができますよ。

【手順】

  1. 鍋に栗750g~1kgに対して1Lの水と、塩ひとつまみを入れて火をつける。水が沸騰したら弱火で約10分加熱。アクはえぐみの原因となるので丁寧に取り除く。
  2. 茹で上がったらザルにあけ粗熱を取り、キッチンペーパーやふきんなどで水気を取り除く。完全に冷めたら、密閉しながら保存袋に入れて冷凍庫へ。

栗の皮をむいてから茹でて冷凍する

甘露煮など、栗のコロンとした丸みをそのまま活かした料理に使いたいときは、生栗の状態で皮むきに挑戦してみましょう。

【手順】

  1. 鬼皮を柔らかくするため、水に一晩、または40℃のぬるま湯に15分ほど浸ける。
  2. 水からあげたら栗のおしりを切り落とし、包丁や手などを使って皮をむく。渋皮をむく場合は包丁で。
  3. むいた栗はアク抜きと乾燥・変色防止のため、すぐに氷水を張ったボウルのなかへ。
  4. むき栗を氷水からあげたら、たっぷりの水を張った鍋に入れ加熱。中火~弱火で約45分。アクはこまめに除去する。
  5. 茹で上がったら、栗が崩れないようやさしくザルにあげ水気を切る。粗熱が取れたら、空気を抜きながら保存袋に詰めて冷凍する。

栗の皮むきを圧力鍋を使って簡単にする方法

栗の皮むきにハードルの高さを感じてしまった方、どうぞご安心を。圧力鍋を使って、だれでもツルッと簡単に皮むきができる方法をお教えします。ついでに時短もできて一石二鳥です。

【手順】

  1. 栗の頭に切り込みを入れ、皮をむきやすいよう準備。
  2. 圧力鍋に栗と、栗がかぶる程度の水を入れる。
  3. 圧力鍋の蓋をセットして加熱。加圧時間は5分間。茹で上がったら火を止め自然減圧。
  4. 減圧が終わったら水気を切り、栗が熱いうちに皮をむく。

冷凍栗の保存期間は?一年は食べられる?

上手に冷凍できたら、あとは好きな時に解凍しておいしくいただくだけ。ここでは2種類の解凍方法をご紹介します。

栗を甘くするなら冷凍保存以外にも冷蔵保存がおすすめ

電子レンジを利用すれば、栗を低温状態に保ったまま急速解凍することが可能。

加熱しすぎると栗の水分が抜けてパサパサとした触感になってしまうので、様子を見ながら少しずつ解凍しましょう。

冷凍食材の味を損なわずに解凍するカギは「食品の組織が変化しやすいマイナス5℃~マイナス1℃の温度帯を素早く通過させること」だといわれています。

冷凍した食品を長時間ぬるま湯に浸けたり、常温に晒すなど、時間のかかる解凍方法は食材を傷つけるためNGです。

冷凍栗の活用方法は?古い栗でも美味しいレシピ

凍った状態のまま加熱・調理すれば急速に解凍することができるため、栗本来のおいしさを損なう心配がありません。

生のまま冷凍した皮つき栗は、5分ほど熱湯に浸けて表面だけ解凍してから皮をむきましょう。

冷凍栗の保存期間は?家庭用冷凍庫では最長約6ヶ月

冷凍栗の保存期間は、保存方法によっても変わってきます。最も日持ちするのは、生のまま冷凍した場合で約6ヶ月。茹で栗の場合は、約3ヶ月を目安に使い切りましょう。

それに、どれだけ上手に冷凍しても、残念ながら風味はだんだんと落ちていきます。期限内に余裕を持って使い切るのが、最後まで栗をおいしく楽しむ秘訣です。

冷凍栗の活用方法は?古い栗でも美味しいレシピ

栗ご飯

保存期間ギリギリになってしまった冷凍栗でもおいしく食べることができる料理をご紹介します。

美味しいスイーツ”マロングラッセ”

丸ごとの栗に甘いシロップをしみこませた、フランス発祥のスイーツ。栗は凍ったままでも調理可能。ティーブレイクのお供やお土産にもぴったりです。

ほっくり”栗ご飯”

むき冷凍栗を炊飯器に入れお米と一緒に炊くだけの簡単・お手軽料理。栗は生・茹でどちらでもOK。形が崩れてしまった栗でもおいしく仕上がりますよ。

定番”甘露煮”

砂糖・みりんで甘く煮漬けた、昔ながらの懐かしい味わいが魅力。お好みでくちなしの実を入れると、色鮮やかな黄色に染まります。

絶品”渋皮煮”

シロップをまとった渋皮が美しい定番栗スイーツ。手間はかかりますが調理工程はいたってシンプルなので、ぜひ挑戦してみてください。

もっと甘い栗にしたいなら「冷蔵」保存してみて

栗をはじめとする多くの植物は低温に晒されると、凍結を防ぐため自身の細胞に「糖分」をため込む性質を持っています。

つまりその性質を利用すれば、栗を数日間冷蔵保存することで糖度の底上げが可能に。

甘みの増した栗を長期間楽しみたいなら、冷蔵後に冷凍するのがおすすめです。

栗を正しく冷凍保存をしてぶよぶよを回避しよう!

栗のおいしさをキープする、おすすめの冷凍・解凍方法をご紹介しました。ぜひ正しい手順をマスターして、秋にしか味わえない旬の味覚から、いつでも楽しむことができる身近な食材にランクアップしてみてはいかがでしょうか?

栗の活用レシピはこちら

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