『夫婦善哉』のメニューは130年以上守られている!食べ方や通販をご紹介

大阪 法善寺横丁の名物店「夫婦善哉(ふうふぜんざい)」。夫婦善哉は恋愛成就、夫婦円満の縁起物であるぜんざいを出すお店として広く知られています。

夫婦善哉の場所は、大阪のミナミと呼ばれるにぎやかなエリアの難波です。

昭和を代表する小説家・織田作之助の代表作「夫婦善哉」にも登場した名物グルメがこちらのぜんざい。ぜひ皆さんも食べ方、通販サイト、法善寺横丁の雰囲気などもご覧ください。

夫婦善哉は130年を超える老舗店

大阪ミナミ、法善寺の北側にある路地「法善寺横丁」に店を構える夫婦善哉。なんと明治16年(1883年)に商売を始めました。それ以来、しっかりと伝統を守り続けている大阪の大人気店です。

夫婦善哉のこだわりのぜんざい『夫婦善哉(ふうふぜんざい)』は、1人前を2つのお椀で食べることから夫婦円満・恋愛成就の縁起物として知られています。

夫婦善哉は、人気チェーン店の「和食さと」、「天丼・天ぷら本舗 さん天」と同会社が運営しています。

オンラインショップもあるので、化粧箱に入ったレトルトの絶品商品を自宅にお取り寄せできます。クッキーなどのように割れたりする心配もないので、大切な人へのプレゼント、持ち寄りパーティーにも大人気です。

公式通販サイト

小説や映画、ドラマとの関係は?

夫婦善哉の人気メニューであるぜんざいは、小説やドラマと密接な関係があります。

夫婦善哉が全国的に有名になったきっかけは、織田作の愛称を持つ文豪 織田作之助の小説「夫婦善哉」です。小説の中には、実在するお店がいくつも登場します。大阪には小説に登場するお店が9店舗あり、夫婦善哉はそのうちの1つです。

作品のタイトルと同名の「夫婦善哉」は、主人公である芸者の蝶子と問屋の若旦那である柳吉の夫婦が訪れる甘味処です。

注目のシーン

1人前が2つのお椀に入れられた『夫婦善哉』を前に、蝶子が「一人より夫婦の方がええいうことでっしゃろ。」と柳吉に話すシーンは、ストーリーの佳境でもありとても有名です。

織田作之助の「夫婦善哉」は、何度も文庫版が発売され、映画やドラマにもなっています。

ぜんざいも名をはせるようになった

この小説が広く知られると同時に、法善寺横丁の夫婦善哉も全国に名前を知られるようになったというわけです。

夫婦善哉は、織田作之助ファンや織田作之助を題材にした作品が好きな方たちからも大人気。「織田作之助ゆかりの地」として聖地巡礼に足を運ぶファンも多くいます。

情緒あふれる「法善寺横丁」

夫婦善哉がある「法善寺横丁」は、とても情緒があるスポットです。江戸時代から続く活気あふれる大阪ミナミの観光名所でもあります。

長さ80m、道幅3mに満たない石畳の路地には、夫婦善哉をはじめ老舗割烹、串カツ、お好み焼きなど大阪ならではのグルメが楽しめるお店が60軒ほど並んでいます。

法善寺横丁には平成14年(2002年)と翌15年(2003年)、2度の火災に見舞われた過去があります。しかし、千日前の風情を守りたいと願う大勢の人の想いにより、みごとに復興しました。今も「浪花のシンボルとしての活気は健在です。

演歌歌手の藤島桓夫が歌った「月の法善寺横丁」も有名です。

名物ぜんざい「夫婦善哉」の始まりとは?

夫婦善哉の始まりは、明治16年(1883年)法善寺の境内に開店した「お福」というぜんざい屋です。

お福を作ったのは「木文字重兵衛(きもんじじゅうべい)」という人形浄瑠璃文楽の太夫(語り手)で、実際にお店を切り盛りしていたのは重兵衛の奥さんの「こと」、娘の「かめ」でした。

当時「この店は変わっている。」と言われていました。その理由は、1人前のぜんざいを頼むと、2つのお椀に分けられて出されるからです。

疑問に思ったお客さんが理由を聞くと、重兵衛の奥さんと娘は「おおきに。めおとでんねん。」と答えたそうです。本当の理由は、1人前のぜんざいを2椀に分けて出す方が、たくさん入っているように錯覚すると考えたからです。

そんなお福の『夫婦善哉』は、変わった提供の仕方で人気となり、「お福」から「夫婦善哉」へと店名が変わることにつながったのです。

夫婦善哉の「食べ方」と「願いごと」

そんな夫婦善哉の食べ方は夫婦やカップルそれぞれが2椀ずつをいただきます。

創業当初から変わらないスタイルで提供される『夫婦善哉』は「カップルや夫婦で食べると円満になれる」という縁起物になりました。2021年現在も良縁、恋愛成就、夫婦円満を望む方が名物ぜんざいを求めてお店に足を運びます。

夫婦善哉の変わることのない伝統の味に欠かせないのが小豆です。夫婦善哉が使用する小豆は、宮中へも献上されていた高級小豆の「丹波大納言」が選ばれています。一粒一粒にハリとコクがあり、くどさがないちょうど良い甘味が特徴です。

「塩こんぶ」にもこだわりあり!

ぜんざいと一緒にいただける口直しの塩昆布は、昆布の中でも最高級品と言われる北海道道南産の真昆布を使用。昔ながらの平釜で、海苔と醤油で煮込み作られる佃煮昆布は、柔らかく深い味わいがあります。

口直しの塩昆布は、ぜんざいで甘くなった口をリセットさせてくれます。それと共に、次のひと口で食べるぜんざいのおいしさをより引き立ててくれる影役者ですね。

夫婦善哉や氷善哉で食べるのが楽しみなのが白玉です。

夫婦善哉では、白玉粉から一つずつ手作業で丸めて丁寧に作られています。
手作りと絶妙な茹で加減により、もっちりふわふわとした食感の白玉に。

今回は、小説にも登場し、縁起物としても人気の『夫婦善哉』や夏に食べられる氷善哉についてご紹介します。

夫婦善哉の他のメニューもおすすめ!

冷やし善哉

名物の夫婦善哉の冷たいもの。
冷たいからこそ、小豆の甘さとコクをよりはっきりと味わえます。

初夏や残暑が残る秋口には、冷たい夫婦善哉がおすすめです。

価格:815円(税込)

氷善哉(ミルク)

夏限定で食べることができる夫婦善哉の夏の味です。

ふわふわとした口当たりの良い削り氷に、たっぷりミルクのシロップがかかっています。
もしシロップが足りなくなった場合は追加してもらえるそう。

真っ白な削り氷に乳白色のミルクシロップ、丹波大納言の粒あん、もっちりとした白玉が贅沢に盛り付けられています。削り氷の中心にもたっぷりの小豆が。

飾りに青紅葉が使用され、鮮やかな緑の彩りが爽やかな涼しさを感じさせてくれます。

価格:815円(税込)

宇治抹茶 氷善哉

削り氷に宇治抹茶のシロップと丹波大納言の粒あん、白玉をトッピング。あんこにはミルクシロップがかかっています。

宇治抹茶とミルク、あんこが絶妙なバランスで、ぺろりといただける一皿です。

価格:815円(税込)

場所や営業時間

いただくとホっとする夫婦善哉。営地下鉄御堂筋線なんば駅から徒歩5分ほどの距離にあり、アクセスも良好です。皆さんもぜひ歴史のある夫婦善哉をご賞味ください。

店舗情報
店名:夫婦善哉

住所:大阪府大阪市中央区難波1-2-10

営業時間:10:00~22:00

定休日:無休