栃木県日光「松月氷室」でいただくふわっと溶ける天然氷のかき氷

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日光には多くの天然氷を使ったかき氷屋さんがあります。その一つが栃木県日光にある、明治時代から続く老舗店「松月氷室」です。松月氷室では、自社で作った天然氷を使ったかき氷を味わうことができます。その口どけを一度味わったら、もうそれ以外のかき氷では物足りなくなりますよ。この記事では、松月氷室の魅力や人気メニューとともに、松月氷室の天然氷を味わえるそのほかの店舗を合わせてご紹介しましょう。

松月氷室はどんなお店?

松月氷室は、栃木県日光にある明治27年創業の氷室です。氷室とは、氷を貯蔵しておく場所のこと。冷凍庫のない時代には、こうした氷室に氷を蓄えておき、夏でも氷を楽しめるようにしていたのです。

松月氷室では、現在も昔ながらの製法で天然氷を作り、作った氷を氷室に貯蔵しているのだそう。現在でも昔ながらの製法で天然氷を作り続ける氷室は数少ないのだそうで、昭和初期には100軒近くあったのが、現在ではたった3軒になってしまったのだといいます。そのすべてが日光にあり、そのうちの一つが松月氷室なのです。日光に天然かき氷を食べられるお店が多いのは、こうした事情も影響しているのですね。

天然氷と普通の氷の違いは?

「でも天然氷と普通の氷って何が違うの?」と思った方もいるのでは?「天然氷」とは、山間にある製氷池にきれいにしたわき水や地下水をため、自然に凍らせた氷のことです。

天然氷を作るには、ただ水を貯めて凍らせれば良いわけではありません。氷を作る前に製氷池を整備したり、きれいな氷を育てるために雪を払い続けたり、氷ができあがったら切り出して氷室に貯蔵したりと気が遠くなるような大変な作業を積み重ねなければならないのです。しかも氷ができる途中で雨が降るなどのアクシデントがあれば、氷を割って捨てて初めからやり直さなければならないのだそう。

さらに天然氷の質が良くなるためには、天気や地形、水質などいくつかの条件が整っていなければなりません。松月氷室が所有している製氷池は、その条件を全て満たしているのだそうです。天然氷が出来上がるまでには、想像を絶する苦労があるのですね。

こうして自然の力を借りて苦労して育てた天然氷は、口の中でふわっと溶ける食感と優しい冷たさが魅力。よく「天然氷は頭がキーンとしない」といいますが、これは人工的に凍らせた氷は溶けるのが早く、低い温度での提供となり異物と判断されるため。

一方天然氷は長い時間かけて凍らせていることから、人工的な氷よりも硬いのが特徴です。そのため氷を薄く削ってちょうど良い温度で提供することができ、頭がキーンとなりにくいのだそうです。

リーズナブルな松月氷室のかき氷

松月氷室でかき氷を提供するようになったのは、30年前からだそうです。松月氷室の4代目吉新昌夫さんが、氷に合うみつの開発を手がけてきたといいます。現在でも新たなメニューが誕生し続け、松月氷室のかき氷はまだまだ進化し続けています。

天然氷を作る大変さは、先ほどお伝えした通りです。そのため通常天然氷を使ったかき氷は高価なことがほとんど。でも松月氷室は自家製の天然氷を使用しているため1年中リーズナブルに天然氷のかき氷を楽しめます。これはかなり嬉しいポイントですね。松月氷室で天然氷特有のふわっと優しい口どけのかき氷を、ぜひ味わってみてくださいね。

松月氷室に行くときは、整理券をゲットしよう

松月氷室は大人気のお店なので、夏には行列必至です。でもお店の裏手にあるテントで整理券をもらうと、行列に並ぶ必要がなくなります。空いている時間帯であれば、それほど待たずに座ることができますが、混んでいる場合は数時間待つことも。でも整理券をもらっておくことで、一度お店から離れ、頃合いを見計らってお店を訪れると待たずに席に座ることができますよ。

松月氷室のホームページに整理番号ごとの時間の目安が書かれていますので、参考にしてみてくださいね。整理券が全てなくなると、その日の分は終了となります。夏には開店前から整理券を求める列ができるそうですので、なるべく早めに足を運ぶことをおすすめします。

松月氷室の人気メニューは?

では松月氷室の人気メニューをご紹介しましょう。松月氷室のかき氷は、日替わりや期間限定メニューも合わせると、40種類以上あるそうです。フルーツ系はハーフ&ハーフにすることも可能です。小学校低学年のお子様まで、小サイズを注文可能。その場合100円引きとなります。別料金でミルクや白玉、黒蜜などをトッピングも可能。自分好みにアレンジすることもできます。

生イチゴプレミアム

松月氷室の生イチゴプレミアムは、イチゴを煮詰めたシロップに、ホイップクリーム、ヨーグルト、練乳などを合わせて濃厚なのにさっぱりとした味わいに仕上げています。イチゴが大量に入荷したときしか登場しないレアなメニューです。イチゴが好きな方におすすめです。値段は1,100円です。

ストロベリーショコラホイップ

松月氷室のストロベリーショコラホイップは、チョコレートがかかったイチゴ味のホイップクリームがたっぷりかけられた、ケーキみたいなかき氷です。お好みでイチゴソースをかけていただいてください。こちらは990円です。

ピスタチオベリー

ふわふわの氷の上にクリーミーなピスタチオのソースがかかっており、まるで上質なデザートのよう。ベリーの酸味がおいしさをさらに引き出しています。値段は1,100円です。

黒みつきな粉

たっぷりの黒蜜シロップにきな粉をかけ、上にしらたまをトッピング。770円です。

きな粉ホイップ

ホイップクリームをのせてきな粉をふりかけ、しらたまをトッピングしたかき氷です。ホイップクリームときな粉のハーモニーがくせになります。値段は770円です。

宇治金時

ほろ苦い抹茶パウダーを、上にのせた生クリームがまろやかに。別添えでしらたまとミルクがついています。値段は1,100円です。

レインボー

イチゴ、メロン、レモン、ブルーハワイの4種類のシロップがかけられたポップな見た目が人気のかき氷です。お子様に喜ばれそうですね。なんと440円でいただけます。

松月氷室の期間限定メニューは?

松月氷室では、季節の食材を使った期間限定メニューが登場します。メニューをこまめにチェックして、見逃さないようにしてくださいね。

紫いも

練乳のホイップミルクの上に紫いもソースをかけたかき氷メニューです。10月〜3月限定です。

メロンメロン

松月氷室のメロンメロンは、仕入れがあるとき限定というまぼろしのメニュー。メロンが器になっているというなんともぜいたくなメニューです。炭酸水がセットになっており、食べ終えたら炭酸水を入れて最後の一滴までメロンを味わい尽くせますよ。価格はなんと時価!でもなかなか出会えないメニューですので、タイミングがあったらぜひ注文してみてくださいね。

渋皮栗のモンブラン

フランス産のマロンクリームと、国産栗の渋皮煮を使ったぜいたくなメニュー。まるで本物のモンブランを食べているような気分にさせられます。別添えでコーヒーシロップがついてきます。

松月氷室の販売店は?

松月氷室は、JR今市駅の近くにある本店と支店の大谷橋店の2店舗があります。支店のほうが比較的空いているようです。なお大谷橋店では夏季以外、クレープの販売も行っています。

松月氷室の天然氷を使ったかき氷は、松月氷室以外でも食べられます。ここでは松月氷室以外の販売店をご紹介します。それぞれ同じメニューを使っていても、シロップなどに違いがありますので、食べ比べてみるのもおすすめです。

日光茶屋

東武日光駅からすぐのところにある日光茶屋は、松月氷室の天然氷を使ったかき氷を1年中楽しめます。

松月氷室の天然氷のおいしさを引き出すため、氷の削り方に1番こだわっているのだそう。温度や湿度など細部まで気を配りつつゆっくり丁寧に削ることで、まるで羽毛のようなふんわりとした氷に仕上がります。まさに職人技ですね。

こちらのシロップで1番人気なのが「手作り甘露」氷砂糖を煮詰めただけのシンプルなシロップなので、天然氷そのもののおいしさを堪能できます。このほかのシロップも、すべてお店の手作り。シロップは別添えなので、好みに合わせて調整できるところも嬉しいですね。夏場には中庭が開放され、ペットと一緒に訪れることもできるそうです。

きものつゞれ屋cafe千両茶屋

こちらのお店は、JR・東武日光駅から徒歩約10分のところにあります。こちらのメインメニューは、ほっくりとした糖度47%の焼き芋。この焼き芋と相性の良いかき氷を作りたい!と開発されたのが松月氷室の天然氷で作る、「和風黒蜜きなこかき氷」です。まるで粉雪のようなきめの細かい氷にきな粉を纏わせ、たっぷり黒蜜をかけた和菓子のような味わいのかき氷です。焼き芋と交互に食べ進めると、さらに美味しく感じられますよ。

まるでパウダースノーのようなさらさらのかき氷は、削るのにかなりの技術が必要なのだそう。口の中に入れるとすぐに溶けてしまう、儚い食感をぜひ楽しんでくださいね。

湯沢屋茶寮

およそ200年も続く老舗和菓子店湯沢屋。酒まんじゅうが有名です。その店舗となりにある茶寮で松月氷室の天然氷を使ったかき氷がいただけます。この茶寮は、創業200年の記念に2004年にオープンしたもの。かき氷のソースは6種類のなかから好みのものをチョイス。6種類すべて頼むと、かき氷のおかわりができるそう。ソースは全て厳選素材を使った自家製です。豆乳ソフトクリームやあんこなどトッピングを選択することもできます。自分好みにアレンジできる楽しさを味わえますね。お土産にぜひ絶品和菓子も購入してみてくださいね。

コンセーレ　コーヒーコーナー2001

栃木県青年会館内にあるコーヒーコーナーでは、数量限定で松月氷室の氷を使ったかき氷をいただくことができます。果汁の味を生かし優しい甘さに仕上げたみつを使ったかき氷は絶品!価格が抑えめなのも嬉しいポイントです。

和kitchen かんな

松月氷室の天然氷は、なんと東京都内でも味わうことができます。それが世田谷区にある和kitchen かんなです。こちらでは天然氷に合わせた自家製ソースをなんと数百種類も考案したのだそう。そのなかから厳選したメニューのみを提供しています。こちらのお店では、季節を問わず1年中かき氷を楽しめます。また通販でかき氷ソースの販売も行っています。お食事メニューもありますので、食後のデザートにかき氷をいただいてみてはいかがでしょうか。

松月氷室の通販は?

松月氷室のかき氷は、通販で購入することはできません。お店に直接来店して味わってくださいね。テイクアウトはできるそうです。

松月氷室周辺の人気スポットは?

松月氷室のある今市は、日光街道の宿場町として知られるエリアです。最近ではSLの運行でも話題となっています。宿場町の面影を辿りたいなら、「玉藻小路」の散策がおすすめ。長屋をリノベーションしたレトロな雰囲気の小径には、おしゃれなお店がたくさんあります。

天然氷でもわかるように、今市は名水で有名なエリアでもあります。そのためそばの名店も数多く点在しています。松月氷室のかき氷とともに、ぜひおそばも味わってみてくださいね。

松月氷室で天然氷の優しい口どけを楽しんで

貴重な天然氷を使ったかき氷を味わえるお店はそう多くはありません。しかも自家製の天然氷を使ったお店となると数える程しかありません。松月氷室で天然氷を作る蔵元だからこそ生み出せるかき氷のおいしさを、ぜひ堪能してくださいね。

松月氷室の店舗情報

松月氷室の本店は、東武今市駅から徒歩3分ほどのところにあります。店舗の横に専用の駐車場もありますので、車でも安心です。混み合う夏の時期には、店舗の駐車場の他に、今市高校前に臨時の駐車スペースが設けられるそう。また今市駅前のコインパーキングや道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣にも停められるそうです。くれぐれも指定の場所以外に停めることのないよう、ご注意ください。

店舗情報
店名:松月氷室
住所:栃木県日光市今市379
営業時間:11:00～17:00
定休日:
月曜（※祝日の場合、翌日が定休） オフシーズンは月〜木休み（金土日祝祭日のみ営業）

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