ベーキングパウダーは賞味期限切れでも使える?最適な保存方法は?

目次

ベーキングパウダーの賞味期限はどのくらいある?

日常的にお菓子を作る方が、必ずと言っていいほど常備しているベーキングパウダー。

でも、時々しか使わない方にとっては、久しぶりに使おうと思ったら賞味期限が過ぎていた!なんて事も多いのでは?

今回は、そんなベーキングパウダーの賞味期限について調べてみました。

・ベーキングパウダーは賞味期限が過ぎても使えるのか?
・腐ったベーキングパウダーはどうやって見分けるのか?
・ベーキングパウダーの最適な保存方法は?

など、意外と知らなかったベーキングパウダーについての保存や腐敗の見分け方について、わかりやすく解説します!

未開封の賞味期限

まず、未開封のものに関しては、商品パッケージの保存方法に記載されている保存方法で保存した場合のみ、その賞味期限が有効となります。

未開封だからといって、必ずしも賞味期限が守られる訳ではないので、誤った保存方法で保存しないように気をつけましょう。

開封後の賞味期限

開封後のベーキングパウダーは、空気に触れる事で少しずつ劣化していきます。そのため、開封後の賞味期限は表示されているものよりも早まります。

なるべく空気に触れないよう密閉保存したり、しっかり蓋をして冷暗所で保存する事で劣化を遅れさせる事はできますが、劣化が進むと本来のベーキングパウダーの膨らむ力が弱くなったり、お菓子の仕上がりに影響が出たりする事もあります。

開封後は、メーカーさんが表記してある通り、「できるだけ早めに」消費するようにしましょう。

賞味期限内でもこんなベーキングパウダーは使わないで!

賞味期限内でも、保存状態が悪いとベーキングパウダーが腐敗してしまう事もあります。

使う直前でベーキングパウダーの状態に次のような異変があれば、使用するのはやめましょう。

ベーキングパウダーに黒い粒・・はダニかも

まずはベーキングパウダーに黒い粒状のものが混じっている場合。この場合、その黒い粒は、ダニや黒カビである可能性があります。

調べない限り断定はできませんが、賞味期限内であっても明らかに異物が入っている場合は、使わないようにしましょう。

白くてふわふわしたものが混じっている

よく見ると、白くてふわふわしたものが混じっている場合。明らかにベーキングパウダーとは違う性質の白いものは、カビの可能性があります。

同じ白色で気づきにくいかもしれませんが、賞味期限内だからといって、必ずしも安全とは限らないので、使う直前の状態をよく見てから使用するように心がけましょう。

異臭がする

ベーキングパウダーから異臭がする場合も、腐敗している可能性が考えられます。

固まっている

ベーキングパウダーは元々炭酸水素ナトリウム、酸性剤、遮断剤などからできており、独特の薬のような匂いがありますが、それとはまた違う鼻を突くような異臭がする場合は、使用しないようにしましょう。

使おうと思ったらスプーンがスムーズに入らないぐらい固まっている場合も、使用を避けましょう。

この場合のベーキングパウダーは、使用しても効果が見込めません。

腐敗などとは違い、使用しても害はないですが、膨らむ効果がないと入れたお菓子が思った通りの仕上がりにならず、結局材料を無駄にしてしまいかねません。

固まったものは使わず、新しいものを使うようにしましょう。

ベーキングパウダーの賞味期限切れはいつまで使えるのか

賞味期限が切れたベーキングパウダーは、未開封のもので異常がなければ使っても問題ないとの情報も多々見られます。

では、賞味期限が切れたベーキングパウダーはいつまで使えるのでしょうか?期間別で見てみましょう。

1ヶ月前に賞味期限切れのベーキングパウダー

賞味期限には「安全係数」と言われる、実際の最大日持ち期間よりおおむね0.8を掛けた日数が設定されています。

例えば、賞味期限が1年のベーキングパウダーの場合、最大日持ち期間は15ヶ月(1年と3ヶ月)となり、1ヶ月前に賞味期限の切れたものは、実際には使用可能という事になります。

ただし、保存状態によっては、未開封でもその賞味期限が保証されるものではないので、使用前に必ず状態を確認してから使いましょう。

1年~2年前に賞味期限切れのベーキングパウダー

メーカーによっては、賞味期限が3年程あるベーキングパウダーもあります。

先程の「安全係数」で計算してみると、元々3年の賞味期限が設定されているものに関しては、1年前に期限切れを迎えているものでも使用できる計算になります。

ただし、賞味期限が3年以下のものは、安全係数を超えた期限切れとなるため、注意が必要です。

設定されている賞味期限をよく確認し、安全係数を掛けても期限が切れているものに関しては、状態が悪くなくても使わないようにしましょう。

10年前に賞味期限切れのベーキングパウダー

10年前に賞味期限の切れたものは、状態が良くても使用をおすすめしません。

未開封であっても、目に見えない菌などが発生している恐れもあり、その膨張力なども期待できません。

興味本位でどういう状態か見てみるのは面白そうですが、使ってみて健康被害が出たり、うまく膨らまずに材料が無駄になってしまう事も考えられます。

残念ですが、その場合は新しいものに買い替えましょう。

腐らなくても注意は必要!

ベーキングパウダーに限らず、賞味期限が切れている物の中には、目に見えない腐敗が始まっている場合もあります。

目に見えて腐っていると分かる物は、腐敗がかなり進んだ状態です。

腐っているかどうかの自己判断は、食中毒やアレルギー誘発の原因となるので、充分注意して扱うようにしましょう。

ベーキングパウダーの最適な保存方法は?

では、時間が経ってもベーキングパウダーが安心して使えるようにするには、どんな保存方法が最適なのでしょうか?

ここでは、ベーキングパウダーの保存方法について見ていきましょう。

常温で保存する

ベーキングパウダーは、基本常温で保存します。

「常温」と言っても、直射日光の当たらない比較的涼しい冷暗所で保管してください。

夏の暑い日など、気温が高い場合は気になるかもしれませんが、ベーキングパウダーの大敵は「湿度」です。

温度よりも湿度に気をつけて保存しましょう。

開封後は容器を密閉する

ベーキングパウダーの大敵「湿度」を防ぐには、密閉された容器で保存する事。

一度開封したベーキングパウダーは、空気に触れる事で空気中の湿度に反応してしまいます。

開封したベーキングパウダーは、できるだけ空気に触れないよう、しっかり密閉された容器で保存しましょう。

湿度・温度を変化させない

ベーキングパウダーを最適な状態で保存するには、湿度と温度を変化させない事。特に急激な温度変化は、湿気の原因になります。

一度保管した場所から、急に温度が変わるような環境には移さないように気をつけましょう。

また、温度変化が少なくても、シンク下などの湿度の高くなりやすい場所は避けましょう。

乾燥剤を入れる

湿気を防ぐ方法として、乾燥剤を入れて保存するのもおすすめです。

乾燥剤は100円ショップ等でも買えるので、湿気を防げる方法として一番簡単で手軽です。

ただし、乾燥剤を入れているからといって完全湿気が防げる訳ではないので、密閉容器と併用して使いましょう。

開封後の冷蔵庫・冷凍庫保存は注意点も

「冷暗所」と聞くと、冷蔵庫が最適と思われがちですが、冷蔵保存は先程の「急激な温度変化」を招きます。

冷蔵庫で冷やされたベーキングパウダーを室温に戻すと、その温度差で湿気を発生させてしまいます。

冷凍庫も、同じ理由でベーキングパウダーの保管場所としては不向きです。

特に冷凍保存は、水分をほとんど含まないベーキングパウダーを冷やしても凍る事がない上に、冷蔵より急激な温度変化を生みやすいので、避けるようにしましょう。

賞味期限切れのベーキングパウダーは膨らまない?事前に確認する方法

賞味期限切れのベーキングパウダーは、劣化して膨張力が落ちている可能性があるとお伝えしましたが、その膨張力を事前に確認する方法はあるのでしょうか?

賞味期限切れのベーキングパウダーが、まだ使えるかどうかを一番簡単に調べられる方法は次の通りです。

1.コップに40℃程度のお湯を注ぎます。
2.お湯に小さじ半分程度のベーキングパウダーを入れ、軽く混ぜます。
3.混ぜた時に大きな泡が発生し、炭酸水のように発泡したような状態になれば、その膨張力は有効。
逆に、何の変化もなく白く濁るだけの場合は、膨張する力が無いという事になります。

賞味期限が大幅に切れていて、その効果が出るかどうか不安な場合は、この方法で一度確認する事をおすすめします。

賞味期限切れや劣化した古いベーキングパウダーの使い道

賞味期限が切れて劣化してしまい、お菓子に使えなくなったベーキングパウダーでも、別の方法で使う事ができます。

新しいベーキングパウダーに買い替えたからといって、古いものをそのまま捨ててしまうのはもったいないので、ぜひこの方法で消費しましょう。

掃除に使う

古い劣化したベーキングパウダーでも、普段のお掃除用として使用する事が出来ます。

ベーキングパウダーが水分と温度に反応して発泡するのを利用して、排水口などに古いベーキングパウダーを入れて熱湯を注ぎ、しばらく発泡させます。

すると、排水口の汚れが浮いて剥がれ、手の届かない部分の掃除が簡単に出来ますよ。

発砲入浴剤として使う

古いベーキングパウダー大さじ1杯と、クエン酸大さじ1杯を合わせて軽く混ぜます。

そこに、少量のエタノールを加えて混ぜ、全体的に湿気てまとまったら、型に詰めてギュっと押し固めます。

固まったら型から剥がして、簡単発泡入浴剤の出来上がりです!

エタノールを加える際に、一緒にアロマオイル等お好みの香りをプラスすれば、オリジナルの発泡入浴剤が出来ますよ。

クエン酸やエタノールは薬局で売っているので、古いベーキングパウダーが見つかったら、ぜひ気軽に作ってみてください。

消臭剤に使う

ベーキングパウダーの主な成分は「炭酸水素ナトリウム」、いわゆる「重曹」です。その重曹成分を利用して、消臭剤や脱臭剤として利用できます。

小瓶にベーキングパウダーを入れ、お好みでドライフラワーや貝殻を入れて部屋の片隅に飾れば、消臭しながらおしゃれなインテリアとしても楽しめますよ。

湿気取りに使う

ベーキングパウダーの主成分である重曹には、湿気を吸着しやすい性質があります。

小瓶やお茶パック等の不織布にベーキングパウダーを入れて、靴箱などの湿度の高い所に置くだけで、簡単に除湿剤として使えます。

お好みのアロマオイル等を加えて、好きな香りの除湿剤にするのも楽しいですよ。

虫除けに使う

ベーキングパウダーとハッカ油を混ぜて、虫除けに使う事もできます。

虫除け効果のあるハッカ油は揮発性が高いため、ベーキングパウダーに混ぜる事でその効果を持続させる事ができます。

作り方は簡単。小瓶等にベーキングパウダーを大さじ2程度入れ、ハッカ油2〜3滴をふりかけるだけ。

おうちに発生するあの嫌な害虫も、ベーキングパウダー+ハッカ油で対策しましょう!

洗濯に使う

ベーキングパウダーを洗剤代わりに使うと、漂白効果があると言われています。黄ばんだ衣類なども、ベーキングパウダーの効果で白く蘇るかも!?

簡単に白くするには漂白剤がありますが、ベーキングパウダーは食品であり口に入れる物なので、漂白剤より体にも環境にも優しいのが嬉しいですね。

賞味期限切れのベーキングパウダーが見つかったら、ぜひ一度試してみてください。

ベーキングパウダーを使ったプロのお菓子レシピをご紹介

ここからは、ベーキングパウダーを使ったお菓子のレシピをご紹介します。

ベーキングパウダーの持つ膨張力が活かされた、ふわふわのお菓子レシピです。

余ったベーキングパウダーの使い道に迷ったら、ぜひこのレシピで使ってみてくださいね。

プロ直伝!しっとりフィナンシェ

プロが教える、秘伝のしっとりフィナンシェのレシピです。

ベーキングパウダーの効果で、ふかふかのフィナンシェ生地に仕上がりますよ!

【爽やかしっとり】ウィークエンドシトロン

レモンが香る、しっとり軽やかなパウンドケーキのレシピです。

その軽やかさの秘密は、やっぱりベーキングパウダー。ベーキングパウダーの膨張効果でふっくら仕上げる事で、軽いふかふか食感が楽しめますよ。

ふわふわ生地でサンド♪フルーツオムレット

オムレットをふかふかに仕上げるコツは、しっかり泡立てた卵と、ベーキングパウダー。

その相乗効果で、天使のふわふわ食感が実現します。オーブン無しでも作れるレシピなので、お菓子作り初心者の方にもおすすめです。

ベーキングパウダーの賞味期限は目安!正しい保存方法で安全に使おう

ベーキングパウダーの賞味期限は、あくまで目安です。
表示されている通りの保存方法で、正しく保存されている事が基本となります。

美味しさと安全を両立させるためにも、正しい保存方法で、しっかり管理しておきましょう。

kinako

kinako焼き菓子工房CUIRE

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独学でお菓子作りの技術を習得し、現在オンラインショップ『焼き菓子工房CUIRE』を運営し、焼き菓子を中心に通信販売を行っています。
また、ブログ『CUIRE 焼き菓子研究所』にて、レシピを中心にお菓子にまつわる研究を公開しています。
CUIREは「甘くて美味しいお菓子は世界を救う」をスローガンに、たくさんの人が幸せになるようなお菓子作りを目指しています。
そんなお菓子作りを、ぜひこのシェアレピで皆さんと共有できたら嬉しいです。

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