関西馴染みの和菓子”丁稚羊羹(でっちようかん)”って? 丁稚羊羹の由来・美味しいお店をご紹介!
丁稚(でっち)羊羹をご存知ですか?
丁稚(でっち)羊羹とは、近畿地方で広く食べられる和菓子です。関東の方にはあまりなじみがないかもしれませんが、関西地方ではなじみの味です。お店や地域によって同じ丁稚羊羹でも作り方や材料が異なるそう。店によっても漢字表記や、でっち羊羹、でっちようかんと平仮名表記の場合があります。
今回はそんな丁稚羊羹の由来やおすすめのお店をご紹介します。
丁稚羊羹でモーニング珈琲 pic.twitter.com/4iIQxxQl25
— 村木博隆 (@jjEA5upedrihJWq) 2019年3月21日
丁稚羊羹(でっち羊羹)の由来は?
「丁稚羊羹(でっち羊羹)」とは、近畿地方でよく食べられる和菓子です。通常の羊羹よりも小豆や砂糖の量が少なく、一般的に通常の羊羹よりも安価なところが特徴です。
この丁稚羊羹の由来は、小豆の出汁から作られたことから、「でっちる」と「羊羹の半人前」をあらわす「丁稚」の2つの意味をかけたという説、丁稚が里帰りのときに気軽に持ち帰ることができる羊羹という説、の2通りがあります。
2つ目の説では、丁稚の給金でも購入できるよう、砂糖の量などを抑え、価格が安くなるように仕上げたのではないかとされています。
滋賀の丁稚羊羹は水ようかんとは違うんですよ〜。こんなの! pic.twitter.com/DItFRleq7m
— アヅ (@azcjo) 2019年3月12日
地域によって異なる丁稚羊羹
丁稚羊羹(でっち羊羹)は地域によって蒸し羊羹や煉り羊羹、水羊羹などと様々。店によっても違います。丁稚羊羹は主に近畿地方でよく見られますが、地域や店によって少しずつ形状や作り方が異なります。
京都や滋賀では竹皮包みの蒸し羊羹
昔の丁稚羊羹は竹の皮で包まれているものがほとんどでした。尚、竹の皮で包まれている丁稚羊羹(でっち羊羹)は竹の皮のまま切り分けて食べます。記事後半にも一部お店をご紹介しますが、京都では西谷堂や大黒屋釜餅本舗、一乗谷中谷が有名。滋賀県の和た与はもっと有名。
北陸では水羊羹
北陸地方では冬に食べる水ようかんを「丁稚羊羹」と呼ぶそうです。
煉羊羹の丁稚羊羹(でっち羊羹)
虎屋や総本家駿河屋では煉羊羹が有名です。丁稚羊羹(でっち羊羹)は小豆や砂糖の量が少なく、安価と述べましたが、こちらの店では貴重だった砂糖をふんだんに使っており、昔は高級品だったとか。
現代の丁稚羊羹(でっち羊羹)は進化
また現在は、竹皮でつつまれていないもの、栗が入っていたり黒糖を使っていたりなど、バリエーションも豊富。昔の質素なイメージとは異なり、豪華なものもたくさんあります。
父親の実家🏡大阪府の能勢町にある和菓子屋さん「くれべ」の丁稚羊羹。
小さい時から食べてて大好きな羊羹。
今月末で閉めてしまうと聞いた😢
思い出と感動をありがとうございました(´;Д;`)✨#能勢#くれべ#丁稚羊羹#閉店 pic.twitter.com/XzSiPMVzgp— あゆみ (@ayubon1024) 2019年3月12日
おすすめの丁稚(でっち)羊羹
近畿地方では、さまざまな和菓子店で丁稚羊羹を販売しています。その中からおすすめのものをいくつかご紹介しましょう。
「和た与」のでっち羊羹
滋賀県の老舗和菓子や「和た与」は、でっち羊羹の発祥といわれています。したがって、でっち羊羹といえば和た与は外せません。
でっち羊羹発祥の和た与の創業は1863年。近江商人に愛されたでっち羊羹。なんとこのでっち羊羹は大正天皇妃にも褒め称えられたとか!このお店のでっち羊羹は、竹の皮に小麦粉を混ぜたあんこを包んで蒸したもの。ほんのり竹の香りが漂い、懐かしさを感じる味わいのでっち羊羹です。創業当時からでっち羊羹の味は変わりません。昔ながらの自然な風味のでっち羊羹を楽しんでみてくださいね。
直接和た与の店舗に行ってでっち羊羹を購入するのも良いですが、遠方の方などは和た与ではでっち羊羹をオンラインショップで購入できます。でっち羊羹の本数は選べます。でっち羊羹の賞味期限は7日なので、贈り物にでっち羊羹を選ぶことも可能ですよ。もちろん自分でもでっち羊羹を召し上がってみて下さいね。
近江八幡『和た与』の丁稚羊羹をいただきました。美味しかったです。 pic.twitter.com/PONlraNi8i
— 村木博隆 (@jjEA5upedrihJWq) 2019年3月21日
住所:滋賀県近江八幡市玉木町2-3
営業時間:9:00~18:00
「藤江屋分大」の丁稚羊羹
明石市にある、文政元年創業の老舗和菓子屋「藤江屋分大」は、「明石もなか」が有名ですが、丁稚羊羹も人気。ここの丁稚羊羹は普通の煉り羊羹タイプで、甘さ控えめのあっさりとした味です。
お茶たいむ。藤江屋分大の丁稚羊羹。ここの羊羹が大好きで 明石駅で自分ち用にも1本購入。#お土産 pic.twitter.com/FFWljlvHRk
— まめ (@harahetty3) 2018年1月8日
住所:兵庫県明石市本町1-12-17
営業時間:9:00~17:30
「西谷堂」の京のでっちようかん
京都の西谷堂は、京都盆地を流れる伏流水を和菓子作りに使用しています。
西谷堂では「京のでっちようかん」という商品名で販売されています。ここのでっちようかんは、和た与のでっち羊羹と同じく蒸しタイプ。もっちりとした食感が特徴のでっち羊羹です。西谷堂のでっち羊羹には「大納言小豆」と、栗がたっぷり入ったぜいたくな「栗づくし」の2種類があります。西谷堂のでっち羊羹も通販可能です。
ご利用はこちら↓
尚、店舗では、京のでっちようかんの切れ端も販売されているようです。切れ端でも京のでっちようかんだけあって人気のようです。京のでっちようかんの切れ端はお得感もあると評判です。
自分用の京都土産に 西谷堂 の丁稚羊羹(渋皮栗)をいただいてる。砂糖がキツくなくて食べやすい甘さで嬉しい。個人的にここの本蕨と水羊羹もおすすめなので京都土産にぜひ。きんつばのトッピングの種類もたくさんあって楽しい。 pic.twitter.com/LKlo5Xc2Sb
— 浅黄(あさぎ)@4月末まで低浮上気味 (@h1n0sa9) 2018年11月12日
住所:京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 JR京都伊勢丹 B1F
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丁稚羊羹(でっち羊羹) まとめ
丁稚羊羹(でっち羊羹)、いかがでしたか?
丁稚羊羹(でっち羊羹)と一言でいわれるものの、由来を知ってみれば奥が深いですね。また、地域や店によっても全然異なりますし、現代になって進化した丁稚羊羹(でっち羊羹)もあって色々食べ比べてみるのも楽しいですね。
ぜひ、お茶のお供に丁稚羊羹(でっち羊羹)を召し上がってみて下さい。