松山銘菓「薄墨羊羹」餡好きには堪らない一品

道後温泉がある愛媛県には昔から多くの人が訪れる地域。縁あって天武天皇から名木「薄墨さくら」を賜った話にちなんで作られた「薄墨羊羹(うすずみようかん)」は、松山でも伝統ある銘菓のひとつです。

老舗「薄墨羊羹」では、伝統ある羊羹や現代の人にも親やすいように開発した餡のスイーツが作られています。

今回は、さくら散る「薄墨羊羹」と自慢の餡スイーツをご紹介します。

1874年創業「株式会社 薄墨羊羹」

元々は中野本舗という社名で羊羹を作っていましたが、「薄墨羊羹」が有名になるにつれて和菓子の名の方が知れ渡っていたのです。

ついに2019年2月に社名を中野本舗から「株式会社 薄墨羊羹」へと変更。和菓子の名前が前に出る中、中野本舗の名前より、相手に伝わりやすいようにと変更を決意したそうです。

創業は1874年(明治7年)となっていますが、戦争により文書や写真の記録が消失しており、実際の創業時期は不明です。口伝によると始まりは江戸時代の頃だそう。

歴史ある美味しい和菓子屋だからこそ現代まで続いていると言えます。

「株式会社 薄墨羊羹」の本店は愛媛県松山市

「株式会社 薄墨羊羹」の本店は、松山市駅から程近い大街道の地域にあります。近くには地元の人が賑わう大街道商店街も。

大街道商店街は、北をロープウェー街、南を銀天街商店街につながる松山随一の大きなアーケード商店街です。複合施設やショッピングが楽しめる場所として地元や観光客にも人気の通りです。

松山は、日本最古の道後温泉や松山城、瀬戸内海のしまなみ街道も楽しめます。古くから人々が訪れる歴史ある松山市。散策して街の様子やお城を楽しんでみたくはありませんか?

餡のスペシャリスト

「薄墨羊羹」が餡をつかってお菓子を作り始めたのは、江戸時代の頃。古くからの伝統を守り現代にまで餡の製法を伝えています。

その歴史と技術を活かし、もっとたくさんの人に楽しんでほしいと餡のスペシャリストとして現代にあわせたおしゃれな和菓子も開発しています。

餡を一口で味わえる生チョコのような「ウスズミキューブ」や愛媛のレモンを使ったすっきりとした味わいの「三笑はちみつれもん」など、見た目も可愛らしい新感覚の和菓子。さらに、伝統技術と合わせた獺祭の酒粕をつかった「純米大吟醸羊羹」など、気になる商品ばかりです。

餡のスペシャリストだからこそ出来上がる和菓子。愛媛散策の帰りにお土産として買って帰りたいですね。

薄墨羊羹は松山銘菓

「薄墨羊羹」の名前には逸話があります。天武天皇の皇后が道後へと湯治に訪れ、名刹東光院西法寺でお参りをして快方を祈願したら、たちまちに全快したそうです。そのお礼にと天武天皇が贈られた名桜が「薄墨さくら」だと伝えられています。

初め「桜羊羹」と名前が付けられていたそう。「薄墨さくら」にちなんで「薄墨羊羹」となったのは、幕末ごろのことです。当主の中野喜十郎によって名前が変えられました。

古くから松山で親しまれてきた「薄墨羊羹」は、現在でも松山の銘菓として多くの人を楽しませています。

全国菓子博覧会でいくつも賞を獲得している「薄墨羊羹」

伝統と技術が受け継がれつづけた「薄墨羊羹」は、その美味しさから、全国菓子博覧会で賞を受賞しています。

大正8年には、全国菓子大博覧会にて最高の名誉大賞を受賞しました。さらに、昭和52年に、名誉総裁高松宮賞を受賞しています。

羊羹は、うっすらと緑がかった暗めの小豆色。桜の散る夜空をイメージしているそう。切った面には、薄墨の夜空にうっすらとみえる桜の花びらを白い手亡豆で表現。程よい甘さとほんのり香る抹茶がなんとも言えない一品です。

春が待ち遠しくなる和菓子、お抹茶と一緒に桜の木を眺めながら味わってみたいですね。

「薄墨羊羹」の人気メニューは?

伝統から紡ぎ出される「薄墨羊羹」の美味しい和菓子をご紹介します。餡が好きな「餡ファン」には見逃せない和菓子ばかりです。

薄墨羊羹

お店の看板商品である「薄墨羊羹」。伝統的な「一面舟流し」の製法で作られる昔ながらの羊羹です。桜の花が散って夜空にまっているところを表現。ほのかな抹茶の香りと花びらにみたてた白いんげん豆。いつ食べても素敵な和の世界へと誘います。

薄墨羊羹
小棹 864円(税込)
大棹 1,620円(税込)

小倉羊羹

キレの良いすっきりとした甘さの羊羹です。北海道産の小豆を熟練の職人が丁寧に練り上げました。

小豆の風味豊かな羊羹。家族みんなで味わえる和菓子です。

小倉羊羹
1本 864円(税込)
2本入(薄墨羊羹小棹との詰合せ) 1,728円(税込)

黒糖羊羹

沖縄産の黒糖を使用したコクのある味わいの羊羹です。材料はシンプルに黒糖とお豆と寒天だけ。口に広がる柔らかな黒糖の甘さを楽しめる一品です。

黒糖羊羹
1本 864円(税込)
3本入 2,592円(税込)

定番以外のオススメ商品!

「薄墨羊羹」では、餡のスペシャリストとして様々なスイーツを作っています。現代でもたくさんの人に楽しんでほしいと心を込めたスイーツです。

夏季限定 薄墨水ようかん

夏の暑さに、すっきりとのどごしの良い水ようかんはいかがでしょうか?濃厚な抹茶と香り豊かな小豆の2種類です。しっかりと冷やして食べることをおすすめします。

大切な方への贈り物に最適です。

薄墨水ようかん
1個 220円(税別)
6個入 1,320円(税別)
9個入 1,980円(税別)
12個入 2,640円(税別)

夏季限定 一涼

プリンのような滑らかでスルッと溶ける水ようかん。通常より柔らかに仕上げています。小豆、抹茶、珈琲の3種類。冷たく冷やして食べれば程よい甘さに疲れも吹き飛びます。

一涼 1個 270円(税別)

三笑

羊羹の上にぷるっと涼やかな錦玉羹を流し込みました。小豆、白ごま、黒ごまの3種類。口の中に広がるゴマの風味を楽しめます。

さらに、夏だけの特別な三笑はちみつれもんも登場します。愛媛県の自然農園で育ったレモンを羊羹と合わせました。すっきりとしたレモンの酸味と餡の甘さを楽しめます。

三笑 1本 1,000円(税別)
三笑はちみつれもん 1,000円(税別)

ウスズミキューブ

ようかん作りのノウハウを活かした生チョコのような羊羹です。

ビターな味わいの「ショコラ」、コクとキャラメルの香りが楽しめる「キャラメル」、伝統の薄墨羊羹を小さくした「クラシック」の3種類。

新感覚の和菓子を試してみませんか?

ウスズミキューブ 
380円(税別)
3個セット 1,339円(税込)

「薄墨羊羹」のお菓子はお取り寄せできる?

薄墨羊羹の和菓子は公式オンラインショップから取り寄せることができます。伝統ある羊羹から「ウスズミキューブ」まで、贈り物にもおすすめの商品ばかりです。

サイトの中には、人気ランキングも掲載されているので、迷ったら参考にしてください。

「薄墨羊羹」の店舗情報とアクセス

「薄墨羊羹」の本店は、愛媛の観光名所である松山城などの散策にも行きやすい市街地にあります。松山市駅より徒歩9分とアクセス良好です。

市内のいよてつ高島屋、松山三越や各所でのお土産売り場でも取り扱いがあるようなので、買いそびれることはあまりないでしょう。

桜の時期に空を見上げながら「薄墨羊羹」で一服してみたいですね。歴史の話を添えて友達と一緒に楽しみましょう。

店舗情報
店名:薄墨羊羹 本店
住所:愛媛県松山市大街道1丁目2-2
営業時間:10:00〜18:30
定休日:元旦のみ